• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1998 Fiscal Year Annual Research Report

新生児外科患者における尿中トリプシンインヒビター値の変動とその臨床的意義

Research Project

Project/Area Number 10770968
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

小高 明雄  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (20204216)

Keywords尿中トリプシン インヒビター / プロテアーゼ・インヒビター / 新生児 / 手術 侵襲 / C反応性蛋白(CRP) / 炎症
Research Abstract

新生児の炎症時における尿中トリプシンインヒビター(UTI)値の変動を調べる目的で、新生児手術症例10例を対象に、その尿中UTI値をRadioimmunoassay法によって測定し、血中C反応性蛋白(CRP)値と比較してみた。まず、健常時(対照群)において、新生児の尿中UTI値は、158±26.3(U/mgCr.Mean±SE)で、幼児の尿中UTI値16.5±3.1よりも有意に高値を示した(U-test,p<0.01)。次に、手術症例では、術前CRP陽性例の尿中UTI値は、それぞれ433、728、819で、対照群より有意に高かった(U-test,p<0.05)。その術後の変動は、1例を除いて、血中CRP値の変動に概ね類似していた。一方、術前CRP陰性例の尿中UTI値は153±32.7で、対照群と有意差はなかった(U-test,p>0.05)。その術後の変動はさまざまであり、血中CRP値のような一定のパターンは示さなかった。尿中UTI値は、血中CRP値と正の相関関係を示した(r=0.475,n=60,p<0.01)ものの、手術後の尿中UTI値の変動には、血中CRP値とは異なる変動のパターンを示す症例も認められた。したがって、新生児で現在ルーチンに使用されている血中CRP値などの血液検査の代わりに、この尿中UTI値を使用することは難しいことがわかった。新生児では健常時でもUTIの産生が亢進していること、また、UTIとCRPの産生経路は異なることより、両者の値には乖離が生じる病態もあり得ると考えられた。これらの知見は、新生児特有の病態を理解する上でも役立つ可能性があり、今後は、手術症例の他にも、成熟児と未熟県との尿中UTI値の比較や、日齢や月齢による尿中UTI値の変化など、さらに症例を増やして検討を進めたい。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 小高 明雄: "新生児手術症例における尿中トリプシンインヒビター値の変動に関する一考察" 日本新生児学会雑誌. 34巻4号. 810-813 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi