1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770981
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
副島 一孝 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00246589)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 表皮角化細胞 / 真皮線維芽細胞 |
Research Abstract |
血管内皮細胞(EC)と表皮角化細胞(KC)からなるハイブリッド型人工皮膚の作製法として Fabrication法(組立法)とCoculture法(共培養法)とを検討した。Fabrication法ではKCとECとを別個に培養した後、コラーゲンゲルを添加したコラーゲンテンプレート上にECシートとKCシ一トを貼付して調整した。KCはShipley改変・BPE添加・高アミノ酸MCDB153(Clonetics,KGM)培地などで基底細胞を増殖した後、10%FBS添加DMEM(GIBCO BRM)でKCを重層化した。このKCシートをDispaseで剥離し、キチン膜をキャリアとしてコラーゲン型人工真皮上に移動した、一方、ECは、市販の細胞培養用ディッシュ上でBBE添加・改変MCDBl31(Clonetics,EGM)培地などで増殖させた後、感温性ディッシュ上に高播種密度で播種し、37℃、5%CO_2で24時間インキュベートして接着させた。コンシルエント状態のECシートを5℃、20minの低温処理して感温性ディッシュより剥離し、キチン膜をキャリアとしてコラーゲン型人工真皮上に移動した。しかし、Fabrication法では堅固な培養皮膚を調整することは難しかった。ー方Coculture法では、KCとECとの直接的な共培養は困難であり、真皮線維芽細胞(FB)の介在が必要であることがわかった。そこで血管内皮細胞を含有したBeII型培養皮膚の作成法を検討した。ヒト真皮線維芽細胞(FB)を播種密度1×10^5 cells/cm^2で0.2%コラーゲン中性溶液中に入れて37℃でゲル化させ、10%FBS添加DMEM培地で7日間培養した後、収縮したFB含有コラーゲンゲル(培養人工真皮)をさらに1日だけEGMに培地変更して処理した。次に培養人工真皮中に高播種密度(3×10^4cells/cm^2)でヒト血管内皮細胞(EC)を注入してEGMで4日間培養した。最後に培養人工真皮上に高播種密度(6×10^4cells/cm^2)でヒト表皮角化細胞(KC)を播種してハイブリッド型人工皮膚(BeII型培養皮膚)を調整した。現時点では、有効な方法と考えられた。
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