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1998 Fiscal Year Annual Research Report

器官培養によるマウス歯胚の歯根形成、特に基質形成と細胞分化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 10770995
Research InstitutionIwate Medical University

Principal Investigator

藤原 尚樹  岩手医科大学, 歯学部, 助手 (20190100)

Keywords歯根形成 / 器官培養 / 無血清培地 / 成長ホルモン / IGF-I
Research Abstract

無血清器官培養系を用いて歯根形成過程に関わる成長ホルモンとinsulin-like growth factor-I(IGF-I)の役割を検討する目的で、今年度は主に形態学的手法を中心に基質合成と関連細胞に与える影響について検討した。【結果】1,歯胚の培養法の改良:対象領域である歯根根尖部により培養液が浸透しやすいように培養法に改良を加えた。この結果、培養14日経過後でもヘルトビッヒの上皮鞘(HERS)の保存もほぼin vivoに近いものとなった。2,IGF-Iの歯根形成に与える影響について:成長ホルモンが10-1000ng/mlの範囲で濃度依存的に有細胞セメント質形成量を増加させることはすでに報告しているので、今年度はIGF-Iについて同様に10-500ng/mlの範囲で培地に添加し、歯根長当たりの有細胞セメント質形成領域の長さを連続切片で計測して統計処理した。100ng/mlまではセメント質形成を促進したが、500ng/mlでは新たな基質形成は生じたものの石灰化が遅延していた。3,HERS細胞の形態変化:歯根形成に関係することが知られるHERS細胞はIGF-I投与により、細胞外基質が細胞間隙に見られるようになった。また、HERSを取り囲む基底膜も不明瞭になっていることが電子顕微鏡観察から分った。【まとめ】100ng/mlのIGF-I添加は同濃度の成長ホルモンとほぼ同様に有細胞セメント質形成を促進した。しかし高濃度のIGF-Iは基質の石灰化が遅延した。また、HERS細胞は細胞間隙があき、そこには細胞外基質が見られた。このことからHERS細胞の分化にもIGF-Iが影響を与えることが示唆された。これらの変化は成長ホルモン投与群では見られなかった。以上よりIGF-Iは成長ホルモンと同様に有細胞セメント質形成に促進的に働くものの、異なる作用機序で調節していることが示唆された。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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