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1998 Fiscal Year Annual Research Report

ニフェジピン歯肉増殖症における炎症性セリンプロテアーゼの線維芽細胞機能の修飾

Research Project

Project/Area Number 10771016
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

尾崎 幸生  長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (60204187)

Keywordsニフェジピン / 歯肉増殖症 / メダラシン / 免疫組織化学 / 抗増殖細胞核抗原
Research Abstract

ヒトニフェジピン(以下NF)誘発性歯肉増殖症におけるメダラシン(以下Med)の役割について検討するために、NF誘発性歯肉増殖症を有する患者(R群)5名と、対照として同薬剤を服用しない慢性辺縁性歯肉炎患者(ND群)5名および臨床的健康歯肉を有するう蝕症などの患者(Control群)5名を用い、Med特異抗体を用いて免疫染色を施し、Med陽性細胞の頻度および分布を検討した。その結果、R群の方が歯肉炎群よりMed陽性細胞の頻度が有意に高く、歯肉結合組織全体に散在的に存在し、特に結合組織深部の血管周囲に多く認められた。これに対し、ND群ではポケット上皮直下に集中して認められた。Med陽性細胞は主として好中球であるが、R群では一部のマイクロファージにおいても認められた。これらの所見より、MedはNF誘発性歯肉増殖症において重要な役割を果たしていることが示唆された。次に、同疾患における線維芽細胞の増殖能の変化を解明する目的で、上述のR、ND、Controlの各群5名に対して抗増殖細胞核抗原(以下PCNA)抗体を用いた免疫組織学的検索を行い、その保有細胞の組織内分布ならびに存在密度を比較検討した。その結果、各群の線維芽細胞および上皮細胞にPCNA陽性所見が見られ、なかでも単位面積あたりの線維芽細胞の総数に対するPCNA陽性線維芽細胞の百分率は、R群>ND群>Control群の順に有意に高かった。これらの所見より、NF誘発性歯肉増殖症では線維芽細胞の増殖能が増強されている可能性が示唆された。さらに、PCNAの発現に主としてマクロファージが産生する増殖因子である血小板由来増殖因子(以下PDGF)が密接に関わっていることから、同疾患の発症および進展にPDGFが関連していることが考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Ozaki Y.et al.: "Role of medullasin in nifedipine-induced gingival overgrowth in rats." Arch.oral Biol.43. 801-810 (1998)

  • [Publications] 尾崎 幸生 ほか: "ニフェジピン歯肉増殖症におけるランゲルハンス細胞の上皮内分布および密度に関する免疫組織化学的研究" 日本歯周病学会会誌. 40(2). 215-225 (1998)

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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