1998 Fiscal Year Annual Research Report
三次元ボリュームデータの精度評価の為の骨等価ファントム作成に関する研究
Project/Area Number |
10771042
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
香川 豊宏 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00258592)
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Keywords | CT / 再構成画像 |
Research Abstract |
歯科領域における微細な骨の破壊や変化がCTの3D表示や再構成画像で何処まで再現できるのかという基礎実験を行うべく、最適なファントムの作製を試みた。 材質の検討には、CT値が極力骨に近く、可塑性にある程度富むものを選択する必要がある。その為、木材、石膏、アクリル板、レジン、ワックス、金属板など10数項目について検討した結果、市販の骨等価材が最も適していた。それ以外の材質では1mm以下に加工が不可能であったり、CT値が骨と懸け離れる為、今回の材質には使えなかった。 次に骨等価材の形態の検討を行った。厚さについては材質の硬度の関係上、最低0.5mmの幅が限界であった。その為、0.5mm、1mm、3mm、5mmの厚さで30mm×30mmの板状に加工した材質を用意した。それをパーシャルボリユーム効果をさける為、1mm間隔におのおの3枚ずつ平行に並べる事とした。 そして、再現性を持たせる為にアクリル棒を2本設置して、それに直径3mmの穴を開け、そこにCT本体の位置決め用ビームが通る様にした。これによりファントムをCT装置に対して乗直に設置でき、また再現性も持てるものと思われる。 以上の検討をふまえた上で、業者に特注にてファントム作製を依頼した。完成したファントムはミリ単位の検討が可能で、再現性のあるものであり、これを水槽に埋没し、CT撮影を行ない、撮影データをコンピュータ上に転送して解析したところ今回の目的に耐えうる良好な結果を得た。 来年度はこのファントムを用いより詳細な検討を行い、3DやMPRにおける歯科領域での信頼性の確立を行う予定である。
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