1998 Fiscal Year Annual Research Report
レーザードップラー法を用いた補綴材料への口腔内細胞の吸着性と吸着防止効果の評価
Project/Area Number |
10771101
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
三宅 菜穂子 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40276978)
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Keywords | ゼータ電位 / 吸着 / 口腔内細菌 / 補綴材料 |
Research Abstract |
これまで申請者は補綴材料表面に対する口腔内細菌の吸着の機序を明らかにすることを目的とし、補綴材料への口腔内細菌の吸着実験によって界面における口腔内細菌の初期挙動を明らかにし、口腔内細菌と補綴材料の界面化学的性質をゼータ電位の測定によって調べた。その結果補綴材料表面に対する口腔内細菌の吸着には、静電的相互作用が関与していることが明らかとなり、ゼータ電位は陶材とレジンなどの補綴材料への口腔内細菌の吸着現象に重要な因子であることが示された(補綴材料への口腔内細菌の吸着に関する実験的研究、歯科学報、95、375〜390、平成6年度日本歯科補綴学会関東支部学術大会、1995)。 今回は口腔内細菌のゼータ電位の測定に大塚電子社製電気泳動光散乱光度計ELS-800を用いた。供試菌株に本学衛生学講座保存の S.soburinus UTCC 6715、 S.mutans UTCC Ingbritt、S.mutans JC-2,S.mutans OMZ-175、S.sanguis UTCC 10556、S.salivarius UTCC 9759、A.viscosusUTCC T14Vとし、Brain Heart Infusion液体培地で37℃静地培養し、静止期初期から菌体を集め実験に供した。菌体をpH7.0のリン酸生理食塩水に懸濁し測定した。平成11年度は補綴材料のゼータ電位を測定し、今回測定に供した口腔内細菌を吸着実験に用い、材料プレートへの吸着した口腔内細菌数と補綴材料のゼータ電位の結果から静電的相互作用の関与について考察していきたい。
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