1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10771126
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜口 裕弘 大阪大学, 歯学部, 助手 (50248019)
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Keywords | 舌下神経 / 神経縫合術 / 舌筋 / 筋電図 / 体重 |
Research Abstract |
舌下神経麻痺の影響と同神経をマイクロサージェリーの技術を使って神経縫合術を施行したときの影響について検討するために56匹のウィスター系ラットを使用した。ラットの舌下神経を顎下部よりアプローチし、同部で切断縫合術を施行した。その後の神経の回復過程について、舌下神経への直接電気刺激により得られる舌筋の筋電図を指標にした。その結果、縫合後2週目で舌筋の筋電図が観察され、潜時は24週でコントロールの早さに回復した。 さらに舌下神経の切断や縫合術がラットの摂食能力に与える影響について検討した。両側の舌下神経を無傷で露出させ、以下の条件でそれぞれ5匹ずつ、神経を切断縫合したり、切除した時の術後の体重変化について検討を行った。 1. 片側のみ神経を切断縫合した群 2. 片側のみ神経を切除した群 3. 両側の神経を切断縫合した群 4. 両側の神経を切除した群 5. コントロール群 その結果、コントロールと片側処置群(神経の切除と縫合術)の間には各期間で有意差を認めなかった。しかし、両側切除ラットでは各期間で有為に体重の減少を認めた。一方、両側縫合群では2週目までは体重の減少を認めたが4週目で術前の体重に回復し、以降は増加し、コントロールのレベルまで近づいた。 また6ヶ月経過したラットにおける嚥下様式をビデオスコープを用いて観察した。ラットを2日間の絶食の後、ミルクを与えるとコントロール群のラットでは舌が突出してミルクをとらえている。これに対して両側処置群のラットでは、舌は突出することなく、落下するミルクを口腔内へ流し込んでいるように観察された。また、空腹であるにもかかわらず、摂食速度(cycle)はコントロール群と比較して著しく減少していた。また、片側切除、片側切断縫合群では共に舌の突出が認められており、コントロール群と比較して摂取速度もほとんど変化は認めなかった。
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