1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10771187
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
角 義久 九州大学, 歯学部, 助手 (60281193)
|
Keywords | 歯周病細菌 / PCR / 歯周病 |
Research Abstract |
これまでに、歯周病細菌であるPorphyromonas gingivalis、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Treponema denticolaについて既に報告されている遺伝子の特異的な塩基配列を基に、PCR法で特異的遺伝子断片を増幅するための特異プライマーを、またl6SリボゾームRNAの塩基配列を基に、口腔内細菌叢を構成する全ての細菌を検出できるユニバーサルプライマーも作製した。さらに、上記の特異プライマーとユニバーサルプライマーに増幅されない、PCR法でのポジティブコントロールとなるスタンダードDNAおよびスタンダードDNAの特異プライマーを作製した。 これらのプライマーを用いて同一条件のもとで最短の反応時間でPCR産物を検出できる至適条件を検討し、各種細菌が同時に検出可能となった。 歯周病細菌および種々の口腔細菌について様々な濃度の染色体DNAを調製し、既知濃度のスタンダードDNAを加え、これらを用いて各特異プライマーおよびユニバーサルプライマーによりマルチプレックスPCRを行い、各特異プライマーについてはその特異性を、ユニバーサルプライマーについてはその非特異性を確認した。 各PCR産物よりの1本鎖DNAをターゲットとするDNAプローブを作製し、マイクロタイタープレートを用いたサンドウィッチハイブリダイゼーションによる発色にて、マルチプレックスPCRを用いて得たPCR産物を定量的に解析した。 現在、このマルチプレックスPCRを用いて、承諾を得ることのできた予防歯科外来患者の歯垢を検査し、各種細菌の検出結果と病態について調査している。
|