1998 Fiscal Year Annual Research Report
歯科診療室内を移動中の小児患者の眼球運動分析と心理的要因
Project/Area Number |
10771203
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 広幸 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (90216432)
|
Keywords | 眼球運動 / ビジコンアイカメラ / 移動速度 / 小児患者 / 歯科診療室内 |
Research Abstract |
1. 目的:小児患者が診療室へ入室・退室する際の眼球運動を測定する前に、まず移動させる速度を決めるため、また独りで移動させるか誰かと一緒に移動させるかを決めるため日本歯科大学新潟歯学部小児歯科診療室において次のことを調査した。 2. 調査項目:(1)移動時間〜入室・退室時ともにどの歯科用ユニットで治僚しても、すべての小児患者が必ず通る待合室からレントゲン室前までのまっすぐな通路、4.65mを入室・退室時に移動する際の所要時間(2)歯科医師と一緒に入室・退室した割合(3)保護者と一緒に入室・退室した割合 3. 結果:(1)入室時においては、3,4歳児で平均4.8.秒、最短1.9秒、最長7.6秒であった。5,6歳児で平均4.6秒、最短1.5秒、最長7.3秒であった。7歳以上では平均4.6秒、最短3.3秒、最長8.3秒であった。退室時においては3,4歳児で平均4.3秒、最短1.4秒、最長6.3秒であった。5,6歳児では平均4.5秒、最短2.2秒、最長8.3秒であった。7歳以上では平均4.7秒、最短2.2秒、最長9.7秒であった。(2)歯科医師と一緒に入室した割合は3,4歳児で80.0%、5.6歳児で59.3%、7歳以上では53.3%であった。歯科医師と一緒に退室した割合は3.4歳児で70.0%、5.6歳児で70.4%、7歳以上では70.0%であった。(3)保護者と一緒に入室した割合は3,4歳児で85.0%、5,6歳児で44.4%、7歳以上では30.0%であった。保護者と一緒に退室した割合は3,4歳児で80.0%、5,6歳児で70.4%、7歳以上では43.3%であった。保護者が治療中に入室した割合は3,4歳児ではなかったが、5,6歳児で14.8%、7歳以上では13.3%であった。保護者が治療中に退室したのは3,4歳児で5.0%、5,6歳児、7歳以上ではいなかった。 4. 考察:小児患者を移動させる場合、約10m/秒の移動速度が実際の臨床に近いこと、小児患者を診療室に入室させる際、診療室から退室させる際には、歯科医師と保護者が同行した方が実際の臨床に近いことが示唆された。
|