1998 Fiscal Year Annual Research Report
超細胞毒性ポリケタイドcallystatinAの全合成と構造活性相関
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10771247
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 啓寿 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (00210013)
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Keywords | 細胞毒性 / ポリケタイド / callystatinA / 構造活性相関 |
Research Abstract |
海洋生物由来の生物活性物質探索研究の過程で、長崎県五島列島で採取した海綿Callyspongia truncataから、培養腫瘍細胞に対して著しく強い細胞毒性(KB cellに対するIC_<50>=10pg/ml)を示す新規ポリケタイドcallystatin A(1)を単離し、機器分析および合成化学的手法によりその全化学構造を決定している。しかしながら、1は微量成分(新鮮海綿1kgから収量1mg)であることより、in vivoでの作用および作用機序の解明と我々の提出した絶対立体構造の確認を目的として全合成研究に着手した。 そして、アリリックトリブチルホスホラスイリドを用いるE-選択的Wiitig反応とEvansの不斉アルドール反応を鍵反応として利用し、1の始めての全合成に成功するとともに、我々の提出した絶対立体構造が正しいことを確認した。 また、1の抗腫瘍活性の検討を行うためにその大量合成を検討し、その過程でより実用的な1の合成法を確立し、現在in vivoでの抗腫瘍活性を検討している段階である。さらに、1の構造活性相関を明らかにする目的で数種のアナログの合成を行い、これまでのところ5位の立体配置と10位のメチル基の存在が活性発現に寄与していることを明らかにした。また、1の活性発現に直接関与するのは1位から9位までの不飽和ラクトンと共役ジエンまでの構造単位であり、16位以降のβ-ハイドロキシケトン部分はその活性増強に寄与していることを見出した。
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[Publications] M.Kobayashi: "Absolute Stereostructure and Total Synthesis of Leptomycin B" Tetrahedron Lett.39(45). 8291-8294 (1998)
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[Publications] N.Murakami: "Total Synthesis of Callystatin A,a Potent Cytotoxic Polyketide from the Marine Sponge Callyspongia truncata" Tetrahedron Lett.36(16). 2349-2352 (1998)