1998 Fiscal Year Annual Research Report
sPLA_2-IIA発現誘導に関与するアラキドン酸代謝酵素群の解析
Project/Area Number |
10771303
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
桑田 浩 昭和大学, 薬学部, 助手 (80286864)
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Keywords | アラキドン酸代謝 / sPLA_2-IIA / 炎症性サイトカイン / リポキシゲナーゼ / シクロオキシゲナーゼ |
Research Abstract |
炎症性刺激に伴うsPLA_2-IIA発現誘導に関与するリポキシゲナーゼ(LOX)の同定 RT-PCR法により、ラット線維芽細胞3Y1に存在するLOXアイソザイムの同定を行った結果、白血球型12-LOX(L12-LOX)のみ発現が認められた。そこで、L12-LOX過剰発現3Yl細胞を作成し、本細胞をサイトカインで刺激した際のsPLA_2-IIA発現誘導について検討を行った。IL-1β/TNF-αで刺激を行うと、刺激24時間後におけるsPLA_2-IIAの発現誘導は、親株細胞と比較して著しく上昇した。一方、COX-2発現量は、変化が観察されなかった。また、過剰発現細胞のLOX活性を阻害する量のNDGA(LOX阻害剤)あるいは没食子酸プロピル(抗酸化剤)を添加することによって、刺激によるsPLA_2-IIAの発現誘導は顕著に抑制された。これらの結果から、IL-1β/TNF-α刺激3Y1細胞で観察されるsPLA_2-IIAの発現誘導にL12-LOXが関与していることが強く示唆された。 LOX代謝物によるsPLA_2-IIA発現調節機構の解析 現在までに報告されているラットsPLA_2-IIAの5'非翻訳領域をプローブとしてゲノムライブラリーのスクリーニングを行った。その結果、約4000bpのsPLA_2-IIAの5'非翻訳領域の配列を得ることに成功した。現在、本配列の全長決定およびレポーター遺伝子へのサブクローニングを行っている。
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Research Products
(1 results)