1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10771356
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
遠藤 美代子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10292723)
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Keywords | 酸性水 / 感染予防 / 清潔管理 / 湿潤マット / 除菌効果 |
Research Abstract |
感染予防対策は病院管理においても重要であり、特殊な病棟だけでなく一般病棟における感染予防・清潔管理が重要であることは周知の通りである。患者は原疾患および治療の副作用として易感染状態に陥ることが多い。そこで、病棟に細菌の持ち込みを防ぐという感染予防策の1つとして、過酸化モノ硫酸カリウムを主成分とした液剤を使用した湿潤マットの有効性について研究している。 強酸性水に関する文献では、強酸性水の除菌効果が高いとする文献が多くみられている。また、酸性水は病院内清掃時の消毒薬剤以外に、内視鏡などの医療機器の洗浄液としても使用され臨床現場に応用されてきている。今後もさらに、酸性水のpH濃度、塩素濃度等や、細菌の種類等についての文献検索し考察を深めていく。 視察した一般病棟における床の清掃は1日1回であった。まずは、ほこりやゴミをモップ等でふき取りした後、消毒剤を使用していた。易感染者の病室から清掃が開始され、一般病室を清掃した後に感染症患者の病室を最後に施行していた。また、病棟内の各場所において床上の細菌を採取した。各場所の細菌数を比較すると、トイレの細菌数が著しく高い。医療従事者の靴底の細菌数の平均は、約40cfu/10cm^2であった。 ある病棟内の個室の入口に過酸化モノ硫酸カリウムを主成分とした液剤を散布する湿潤マットを設置し、粘着マットとその除菌効果を比較した。マット使用前後で靴底の培養を行った。粘着マット使用時と比較すると、より高い除菌効果が得られた。
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