1998 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝相談の意思決定をめぐる夫婦(カップル)関係への援助
Project/Area Number |
10771391
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
有森 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90218975)
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Keywords | 遺伝相談 / 意思決定 / 看護 / 夫婦 / カップル |
Research Abstract |
本年度は、主に研究の協力が得られた施設との関係づくりの為に遺伝相談の場に参加したり、関連する施設を見学して遺伝相談に関する情報収集を中心に活動を行った。現在、研究の承諾を得られた対象について、データの収集を行っている。 対象は出生前検査後に遺伝相談をうけた3名である(羊水検査後遺伝相談を訪れた2例、母体血清マーカー検査後羊水検査を受けて遺伝相談を訪れた1例)。出生前検査については、その検査の結果によっては、妊娠の継続に関する選択を限られた時間の中で迫られるため、クライエントのストレスは大きい。従って検査結果については、遺伝相談の専門医による正確でわかりやすい情報の提供が早急に必要とされている。遺伝相談を受けた後どのような経過を経てクライエントは結論を導き出したのか、遺伝相談はどのように役だったのかについて明らかにすることは、今後の遺伝相談のあり方についての一助となると考える。 本研究は、遺伝相談を受けた対象からの聞き取りによるデータを取り扱うため、データ収集のプロセスにおける倫理的配慮が非常に重要となる。そのため、研究の協力を得られた施設との関係つくりや、研究者自身が施設の特性をふまえた上で遺伝相談の場をよく理解することが、本研究の妥当性信頼性に大きく関与することを留意して研究をすすめている。
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