1998 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦の保健行動獲得モデルにおけるモチベーション要因の研究
Project/Area Number |
10771394
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine, School of Nursing |
Principal Investigator |
眞鍋 えみ子 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 助手 (30269774)
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Keywords | 妊婦 / 保健行動 / 動機づけ / 動機評定尺度 |
Research Abstract |
妊婦が妊娠・出産に関して適切な知識や保健行動を獲得していく過程において、知識の獲得および保健行動の実践の実態を探り、保健行動評定尺度を作成する。さらに保健行動や学習の動機づけの構造を明らかにし、保健行動・学習動機評定尺度を作成する目的で以下の調査を行った。 【調査】妊婦443名(平均30.2歳)を対象に、妊娠32〜40週に妊娠中に学習したり、日常生活で気を配っている理由(動機)、産後4〜6日に保健行動の実施状況を質問紙により調べた。 【結果・考察】保健行動実施では、因子分析(累積寄与率57.7%;α係数=.96〜.89)の結果、(1)食生活・運動・体重コントロール(2)異常の予防・胎児の発育確認・出産準備(3)母親像の形成(4)日常生活動作の調整・腹部負担の軽減(5)育児の準備(5)出産・育児に関する知識取得(7)精神的安定・気分転換(8)腹部の保護の8尺度を作成した。尺度内項目の平均1.6〜4.5(得点範囲1〜5点)と大きく、保健行動の実施状況に個人差が大きいことが窺えた。動機づけでは、(1)社会的承認・親和・同調(2)体力の維持・健康管理・好奇心(3)学習意欲・楽しさ・達成(4)出産・育児への拡散的好奇心・向上心・挑戦(5)元気な赤ちゃんを出産するため(6)異常の発生予防の6尺度(累積寄与率63.3%:α係数=.96〜.89)を作成した。(1)社会的承認の項目平均が低く、親和・承認欲求は保健行動の動機としてあまり認識されていないことがわかった。初・経産婦別の下位尺度点に差がなかったことから、動機づけレベルで働きかけを行うときは、分娩や育児の経験を考慮しなくてもよいことが示唆された。
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Research Products
(1 results)