1998 Fiscal Year Annual Research Report
シンクロナイズド・スイミングにおける競技種目の配点割合に関する考察
Project/Area Number |
10780007
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
本間 三和子 筑波大学, 体育科学系, 講師 (80241800)
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Keywords | シンクロナイズド・スイミング / フィギュア競技 / テクニカルルーティン競技 / フリールーティン競技 / 最終得点比率 / 1997ワールドカップ |
Research Abstract |
シンクロナイズド・スイミングの競技プログラムは、(1)フィギュア、TRおよびFRの3競技、(2)フィギュアとFRの2競技、(3)TRとFRの2競技、の3通りの組み合わせがあり、それぞれ(1)フィギュア:TR:FR=25%:25%:50%、(2)ではフィギュア:FR=35%:65%、(3)ではTR:FR=35%:65%、とルールで定められている。しかしながら、現行の最終得点の比率では3つの種目間の平均点格差が考慮されいないため、実際の競技会では得点比率の偏りが生じている。そこで、3競技が実施される唯一の主要国際大会である1997ワールドカップの得点結果を用い、最終得点比率が妥当であるかどうかを検証した。 まず、競技間の平均得点の差について、ソロ、デュエット、チームごとに100%得点の8カ国平均をみた結果、3種目いずれにおいても、フィギュアの平均点がTRとFRより約12〜15点低く、ソロ<デュエット<チームの順にその差が大きくなることがわかった。 次に、競技ごとに標準得点(Tスコア)に換算し、さらに3競技の最終得点比率を用いて合計したTスコアから最終順位をみた結果、ソロとデュエットではT-スコアによる順位と実際の競技最終結果の順位とは同一であったが、チームにおいて、順位が異なる現象がみられた。ここで異なる順位を示したのは、チーム競技だけであったが、一例でも異なる現象がみられたことによって、平均点の偏差が順位に影響を及ぼすことが明らかになった。 次年度は1999年のワールドカップ大会について同様に分析し、適切な最終得点比率を見出すこととする。
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