1999 Fiscal Year Annual Research Report
ルーラル・ツーリズムと農村景観保全に関する日英比較の基礎的研究
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10780049
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
関戸 明子 群馬大学, 教育学部, 助教授 (50206629)
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Keywords | ツーリズム / 農村景観 / カントリーサイド |
Research Abstract |
今年も引き続き、日本とイギリスにおけるルーラル・ツーリズムに関する既往の研究の整理を進め、ルーラル・ツーリズムの概念、その実践例とそこに含まれる問題点を考察した。 ルーラル・ツーリズムの実践が早くより行われているイギリスの現状について、イングランド南部の農村の事例をとおして把握することを試みた。その成果の一端は、2000年2月の砺波散村地域研究所主催の研究会において、「イギリスのカントリーサイドの風景」という題目で発表した。そこでは、まず、過去30年間のイギリスにおける農業的土地利用がどのような地域的特色をもちながら変化してきたのかを明らかにした。そして、視覚に捉えられる風景を景観写真によって説明し、カントリーサイドが人々にどのように楽しまれているのかを、観光データなどを用いて考察した。 一方、日本の事例地域としては、富山県富山市周辺、徳島県東祖谷山村・滋賀県大津市周辺の農山村において、ルーラル・ツーリズムがどのように展開されているのか、現地調査を行った。さらに、群馬県川場村において、都市との交流事業を核とした観光地化のプロセス、村の制定した景観条例を分析し、景気の低迷によって観光客が減少している現状をふまえ、持続可能なツーリズムのあり方を探求することを試みた。
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