1999 Fiscal Year Annual Research Report
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10780081
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
中田 理恵子 奈良女子大学, 生活環境学部, 講師 (90198119)
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Keywords | 葉酸代謝 / 葉酸誘導体 / 葉酸欠乏症 / ビタミンB_<12> / ヌクレオチド代謝 / メチオニンシンターゼ |
Research Abstract |
申請者は、葉酸欠乏症の発症機序、さらには生体での葉酸の機能を、化学的に正確な量を基礎として解明するための研究を推進している。本年度は、葉酸代謝とビタミンB_<12>との関係を検討した。ビタミンB_<12>は葉酸と同様に、DNA合成や細胞増殖にとって必須のビタミンであり、その欠乏によって葉酸代謝に何らかの変化をひき起こすと考えられているが、物質レベルで相互作用の検討は十分になされていない。そこで、生体内での葉酸とビタミンB_<12>の関係を明らかにするため、葉酸欠乏(F群)、ビタミンB_<12>欠乏(B群)、葉酸とビタミンB_<12>欠乏(BF群)ラットを各々6週間飼育して、その欠乏過程における葉酸誘導体量、ビタミンB_<12>量、葉酸代謝に関連する物質を定量した。肝臓中の葉酸誘導体は、還元条件下で肝臓より抽出した後、HPLCにて分離し、電気化学的に検出する方法により特異的に定量した。F群とBF群では、葉酸誘導体量が2週目より有意に減少した。また、B群においても、葉酸を十分摂取しているにもかかわらず、4週目から葉酸誘導体量の有意な減少がみられた。一方、肝臓中のビタミンB_<12>量は、B群、BF群において4週目より大きく減少したが、F群では減少はみられなかった。以上のように、ビタミンB_<12>の欠乏は葉酸誘導体量の減少をひき起こすが、葉酸の欠乏はビタミンB_<12>量に変化を与えないことが明らかになった。さらに、葉酸を基質とし、ビタミンB_<12>を補酵素として生体内で働くメチオニンシンターゼ活性を測定した結果、補酵素であるビタミンB_<12>の欠乏によって、B群とBF群において2週目より有意に減少した。また、肝臓中のヌクレオチド量は、F群、BF群において有意な変化がみられたが、B群では変化がみられなかった。F群、BF群においては、ヌクレオチド量のインバランスを反映して、肝臓中のDNA、RNA量の減少がみられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 渡邉勝正、朱強、相良かおる、木村晋二: "能動型プログラミングとスレッドによる実現"日本ソフトウェア科学会第16回大会論文集. E5-1. 193-196 (1999)
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[Publications] T.Horiyama and T.Ibaraki: "Ordered Binary Decision Diahrams as Knowledge-Bases"Lecture Notes in Computer Science (LNCS). 174. 83-92 (1999)
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[Publications] S.Kimura,H.Kida,K.Takagi 他: "An Apptication Specific Java Processor with Recnfigurahilities"Proc.of Asia and South Pacific Design Automoaion Conference. 25-26 (2000)
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[Publications] O.Ogawa,K,,Y.Itoh,S.Kimura K.Watanabe: "Hardware Synthesis form C Programs with Estimation"IEICE Trars.Fundamentals. E82-A,11. 2338-2346 (1999)
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[Publications] Q.Zhu,Y.Matsunaga,J.Kimura,K.Watanabe: "Multi-level Logic Simplification using Satisfiavility Don't Cares"Proc.6th Conf.on Asia Pacific chip Design Language. 127-131 (1999)
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[Publications] K.Nakamura,S.Marura,S.Kimura,K.Watanabe: "Multi-Clock Path Aralysis Using Propositional Satistiavility"Proc.of Asia and South Pacijic Design Autoination Conternce. 81-86 (2000)