1999 Fiscal Year Annual Research Report
英語の教育支援システムにおける問題文の自動生成と対話方略に関する研究
Project/Area Number |
10780113
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
國近 秀信 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (70284594)
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Keywords | 英語学習 / 問題の自動生成 / 質問の自動生成 / 対話方略 / 長文読解 / 難易度 / 知的CAI / ITS |
Research Abstract |
本年度は,英語の知的学習支援環境の質問応答機能における質問の出題方法に関する研究をおこなった.質問応答機能は物語の内容に関する質問応答を英語でおこなう学習機能であり,その機能の高度化のために必要な,各学習者の理解状態に適した質問を出題するモジュールを設計・実現することが本年度の研究目的である.具体的には,以下の手順で研究を遂行した. 1.雑易度の定義 各学習者の理解状態に適した質問かどうかを判断するためには,計算機が質問の難易度に影響を与える要素を知っておく必要がある.本研究では質問の難易度を,まず意味的な難易度と,文の複雑さによる難易度とに大別した.文の複雑さによる難易度は,さらに,物語の難易度,質問文の難易度および解答文の難易度に細分化される. 2.難易度算出部の実現 1の難易度の定義に沿って,各質問文の難易度を算出するモジュールをPrologを用いて実現した.なお,難易度算出の最に使用する情報は,物語の英文の構文・意味情報,文章構造,単語・文法に関する学習者の理解状態である. 3.対話方略決定部の実現 昨年度の研究成果である質問文自動生成部により生成された質問文とその難易度,直前の質問文の難易度と正誤判定結果,および教師があらかじめ指定しておいた学習目標(特定の単語または文法)を使用して,次に出題する質問文を決定するモジュールをPrologを使用して実現した.具体的な手順は以下の通りである.(1)各質問文の難易度を算出する.(2)直前の質問に正解/不正解していた場合は,その難易度に一定の値を足した/引いたものを難易度の基準値とする.(3)(1)の結果から,難易度の基準値から一定の範囲の難易度の質問文を取りだす.(4)(3)の結果から学習目標を含む質問文を選択する.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 花多山知希: "中学英語学習支援システムにおける長文読解に関する質問文の自動生成"電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. 141-141 (1998)
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[Publications] 國近秀信: "知的英語学習支援システムにおける質問の難易度定義について"信学技法. 98・441. 1-8 (1998)
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[Publications] 花多山知希: "英語長文読解における質問文の自動生成とその評価"情報処理学会九州支部研究会報告. 149-156 (1999)
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[Publications] 國近秀信: "英語学習支援における言語処理"教育システム情報学会第24回全国大会講演論文集. 77-78 (1999)
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[Publications] Hidenobu Kunichika: "A Definition of Difficulty of Questions in an Intelligent Support System for English Learning"Advanced Research in Computers and Communications in Education. 1. 848-851 (1999)
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[Publications] 國近秀信: "英語長文読解学習のための質問文自動生成機能の実現とその評価"電子情報通信学会和文論文誌D-I. (印刷中). (2000)