1998 Fiscal Year Annual Research Report
リチャードソンの教育方法に基づいた視覚的表現の多様性に関する研究
Project/Area Number |
10780123
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
直江 俊雄 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (10272212)
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Keywords | 教育方法 / カリキュラム / データベース / 美術 |
Research Abstract |
本研究は,英国の教育者マリオン・リチャードソンの思想と方法について,今世紀前半における学習者中心の美術教育の成立期の文脈において明らかにするとともに,主として視覚的表現の多様性の観点から,現代の教育における有効性について探求するものである。本年度の成果としては,主として次の6点が挙げられる。 1. 日本と英国におけるリチャードソン・メソッドの適用事例の検討 1980-90年代に試みた実験的授業の比較を通して,同方法の現代における有効性を考察した。 2. リチャードソンの元生徒からの証言の解読 回想録のためにリチャードソンが実施したものの,使用されなかったアンケートの結果を解読した。今後は,この資料をもとにして,教育的効果の検証に移る。 3. 日本におけるリチャードソン・メソッドの影響 第二次大戦後の日本の教育に対する影響について,基本的な資料を調査した。 4. リチャードソンの未刊行講演原稿の解読と分析 1918年から1930年に至る主要な講演原稿を詳細に解読し,その思想の発展の過程をほぼ明らかにした。 5. リチャードソンの業績の歴史的解明 リチャードソンの生涯について,教育改革の時代を背景として,ほぼ解明した。 6. リチャードソン・メソッドの各方法の分析 作品資料のデータベース化をほぼ完了した。今後は,各方法の特質に関する考察へと移る。 上記1.の内容に関しては,今年度に得られた知見から,研究論文に発表した。また,6.の内容に関しても,今年度中に投稿の予定である。その他の内容に関しては,来年度に発表していく計画である。
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