1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10780144
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Research Institution | Hiroshima Prefectural Women's University |
Principal Investigator |
安達 太郎 広島女子大学, 国際文化学部, 助教授 (50243134)
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Keywords | モダリティ / 意志文 / 勧誘文 / 命令文 / 依頼文 |
Research Abstract |
本研究では、日本語の対話の中で意志、勧誘、命令・依頼などの行為系のモダリティ表現の機能やストラテジーなどを含めた発想を明らかにすることを目的とする。 本年度の研究実績としては次の二つを上げることができる。 まず第一に、分析の前提となるデータの整備ということである。本研究の目的からして、できるだけ自然な会話からデータを数多く収集することが求められるが、一方で、研究者が録音機器などを備えて採集する「自然談話」では行為に関する表現を集めるのはむずかしい。このことから、本研究では映画やドラマのシナリオを主に対象とし、また音声情報などシナリオからは得にくい情報を、ビデオを活用して補うことにした。出版されているシナリオをテキスト化し、行為系の表現を採集した上で、文末の終助詞がどのようなイントネーションで発話されているかなどをチェックする作業を進行中である。 第二に、いまだデータの整備が終わっていない段階ではあるが、いくつかの表現については分析を開始している。意志のモダリティに関してはその主要な形式である意志形(しよう)と基本形(する)の違いを聞き手存在の観点から分析した。意志を表すその他の手段である「つもりだ」「気だ」についての記述もおこない、それぞれ研究会で口頭発表をおこなった。意志のモダリティについては、来年度、論文としてまとめる予定である。 「意志のモダリティ」日本語記述文法研究会夏合宿(1998年8月21日) 「意志のモダリティの周辺形式」日本語記述文法研究会(1998年10月25日) また、命令文を手始めとして聞き手に対する行為要求の表現についても分析を着手し、次の口頭発表をおこなった。 「行為要求のモダリティの第一歩」日本語記述文法研究会(1999年3月14日)
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