1998 Fiscal Year Annual Research Report
過疎地における地域情報化ボトルネックの解決手法の実証実験
Project/Area Number |
10780210
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
菊池 豊 高知工科大学, 工学部, 助教授 (80242288)
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Keywords | 地域情報化 / インターネット / ボトルネック / 過疎地 |
Research Abstract |
本研究における目的は、地域情報化を推進する際にボトルネックとなっている部分を明らかにし、その解決方法および解決事例を与える事である。平成10年度は、自己負担の少ないインターネット端末を準備することによりどれぐらいの利用が見込まれるのかを実験した。 まず、インターネット利用環境として適切な端末を選定した。候補はセガエンタープライズ製のサターン、NTTデータ製のカードでね、WebTVの3種類である。仕様を検討した結果WebTVが最も適切と結論した。WebTVは、伝送速度、ファームウェアのアップデート方式、ユーザサポート体制の面で有利であり、総合評価としては他を圧倒している。 次に、ユーザ用の環境としてWebTV端末機、WebTVとの契約、同一MAにアクセスポイントを持つ地元プロバイダとの契約を行った。これは20ユーザ分用意した。これによりユーザは同一MAでの通話料金のみでインターネット(主にWWWと電子メール)を利用できる。希望者を募り、講習を実施した上で、半年間端末を貸与した。さらにユーザ全員のメーリングリストを準備した。 半年間のユーザの利用傾向はおおよそ2種類に分類できる。活発なユーザの典型的な傾向としてメールの到着を毎日1度はチェックすることがある。不活発なユーザはこのような傾向が出ない。これは、ある閾値が存在し、これを越えることによりインターネットに対する興味の正のフィードバックがかかるものと予想している。 インターネット端末のコストと通信費用とが一つの障壁であり、これを取り除くだけで一部のユーザはインターネット利用に進む事が判明した。平成11年度は、利用が進まないユーザに対する実験と考察を進め、これとは別個の地域情報化展開のボトルネックを探求する予定である。
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