1998 Fiscal Year Annual Research Report
Gaborフィルタを用いた手書き文字認識システムの設計と性能評価
Project/Area Number |
10780237
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
内村 俊二 山口大学, 工学部, 助手 (50203550)
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Keywords | 手書き文字認識 / Gaborフィルタ / 実験計画法 / パラメータの最適化 / 最近傍パターンの高速探索 / MPS法 |
Research Abstract |
1. 実験計画法に基づくGaborフィルタの最適化手法について 識別性能の意味で最適なGaborパラメータ値を設定する手法として、実験計画法に基づく手法を検討した。手書き数字を用いた計算機実験によって本手法は、総当たり的にパラメータ値を調べていた従来手法に比べて実験総数が少なく、応答曲面法を用いることで従来手法よりも最適なパラメータ値を設定できることがわかった。また、本手法により、従来手法では分析できなかったパラメータ間およびパラメータと識別性能との関係をも調べることができた。一方、パラメータの最適化が必要なRDA識別器とGabor特徴抽出系の同時最適化問題に対しても実験計画法を適用し、RDA識別器のパラメータとGaborパラメータとの関係を分析することで、特徴抽出系と識別系の同時最適化が必要であるか、あるいは個別最適化が可能であるかを判定できることを示した。 2. 最近傍識別器のためのベクトル量子化法および高速化手法ついて Gabor特徴のための識別系として最近傍識別器の識別性能が高いことが示されている。しかしながら最近傍識別器は識別に時間がかかり、実際に使用するには高速化が必要である。最近傍識別器のための高速化手法には、距離計算の一部を省略するアプローチと、距離計算を行う必要のある参照サンプルを絞り込むアプローチ(ベクトル量子化法を含む)に大別される。本研究では計算機実験により、高次元データに対しては距離計算の一部を省略する手法が、サンプル数が大きい場合には参照サンプルを絞り込む手法がそれぞれ高速であることを示した。 特に手書き数字から得られる高次元Gabor特徴に対しては、距離計算の一部を省略する手法の一つであるMPS法が高速な識別を行うことを示した。
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Research Products
(2 results)