1998 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークの分化に関する研究 副題:高次認知機能実現に向けてのマルチモジュール化
Project/Area Number |
10780246
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
出村 公成 金沢工業大学, 工学部, 講師 (80298322)
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Keywords | ニューラルネット / マルチモジュール |
Research Abstract |
人間の高次認知機能は脳内の多数の部位(視覚野、聴覚野、海馬、小脳...)の共同作業により実現されている。本研究の目的は、従来のような単一機能しかもたないニューラルネットワークモデルではなく、機能が異なったネットワークが多数集まってできたマルチモジュール・ネットワークについての基礎的なモデルをつくり、その有効性を自律移動ロボットを使って検証することにある。 今年度は、ネットワークの分化(マルチモジュール化)モデルの構築並びにシミュレーションを行うための自律移動ロボットの作成を行った。モデル:本研究では脳の高次機能を実現するマルチモジュール・ニューラルネットワークモデルを構築するために、遺伝的アルゴリズムを用いて大まかなモジュール構造を決定し、各モジュール内のマイクロゾーンなどの細部構造については出村が提案している動的類似度を用いた学習により決定するモデルを構築中である。問題点としては遺伝的アルゴリズムは環境により決定されるので、モジュール構造を生成する環境をどのようにして決定するかであり、現在検討中である。シミュレーション:マルチモジュール・ネットワークなどのような複雑なシステムの数学的解析は困難である。従って、本モデルの有効性を検証するために自律移動ロボットを用いる。本年度は、その準備として自律移動ロボットを2台作成した。各ロボットはPentimuIIプロセッサー、ハードディス、無線LAN装置、CCDカメラ、キャプチャカード、DCモーターを搭載しており、自律的に行動できかつ、ロボット間の通信も可能である。
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