1998 Fiscal Year Annual Research Report
移動型プログラムを用いた分散システム管理支援に関する研究
Project/Area Number |
10780263
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 栄典 九州大学, 大型計算機センター, 助手 (90294991)
|
Keywords | 移動型プログラム / 分散システム / モバイルコード / システム管理 / 管理作業支援 |
Research Abstract |
近年,多数の計算機を接続した分散システムが利用されるようになってきている。これらのシステムを管浬する場合増加に伴ない,計算機管理者の負担が増加してきている。本研究では,プログラム自らがネットワークを介して計算機間を自律的に移動する「移動型プログラム」を用いて,システム管理作業を支援するツールの開発を目的としている。研究計画を,1.管運支援の枠組の構築,2.管理支援ツールの試作,3.管浬作業の実験,の三段階に分けた。本年度は1.管理支援の枠組の構築と2.支援ツールの試作を行なった。具体的内容を以下に示す。 1. 管理支援の枠組の構築 分散システムの管理では以下の項目を考慮する必要がある。 ●管理対象計算機群の均一性:情報処理教育用システムのような均一環境(Windowsのみ,Unixのみ)か,サーバ業務のような異種混合(Windows,Unix,Macintosh,etc..)環境か。 ●管理作業内容の柔軟性:ファイルのバックアップやVirus検査のような固定業務か,新規プログラム導入のような柔軟性を必要とする業務か。 2. 管理支援ツールの試作 管理対象となる計算機はWindowsやUNIXなどのように,機種や環境が異なっている。これらの異なる計算機環境で管理支援システムを利用可能とするために,JAVA言語を用いて移動型プログラムのシステムを構築した。これを用いて,簡単な移動型プログラムを用いて,計算機設定情報の収集,およびファイル操作を行うプログラムを作成した。 来年度は実用的な業務を行なう移動型プログラムシステムを作成し,実用可能性を検討する。また成果を学会等で発表し,インターネットでのシステム公開を行なう予定である。
|