1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10780303
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 学 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40226006)
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Keywords | 核融合炉材料 / バナジウム合金 / 照射損傷 / 照射硬化 / DV-Xα法 |
Research Abstract |
バナジウム合金は高融点であり高い熱負荷に耐えられること、低放射化材料であること冷却材としての液体Liとの共存性に優れていること等から核融合炉用構造材料としての検討が進んでいる。合金の材料特性に及ぼす材料因子として、加工・熱処理、室温時効、不純物元素濃度が指摘されている。最終的な合金においては、C、O、Nの侵入型不純物元素濃度を200ppm以下に抑えること、PやS、Cl等の濃度制御も重要なことが提案されているが、必ずしも一定した材料特性を有する合金の作製が行なわれているとは言い難い。特にはじき出し損傷が導入される環境においては合金溶解ロットに依存するような材料特性が観察される場合がある。本研究では第1年度にできるだけ高純度を目指した合金調整を行い、第2年度ではいったいどこまでの不純物濃度低減が有効であるかについて理論的な検討を試みた。具体的には高純度バナジウム合金における点欠陥の活性化エネルギーを求めるための超高圧電子顕微鏡観察及び侵入型不純物元素と点欠陥との相互作用およびこれに及ぼす添加元素の影響についての基礎的知見を得るためにDV-Xα法による電子状態の計算を行った。超高圧電子顕微鏡観察では室温から300℃までの範囲で電子線照射を試みた。表面からの酸化が顕著で十分な予備排気やベーキングまたはコーティングなどを施す必要があることが分かった。DV-Xα法計算ではSi、Al、Yを添加したV-Ti-Cr系合金における各添加元素を含み15原子からなるクラスターについて計算行い有効共有結合電荷を比較した。超高純度合金の特性評価には計算機内で構成する仮想材料を用いる種々の実験が有力な手段と成り得る。
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[Publications] M.Satou, et al.: "Improvement of Post Irradiation Ductility of V-Ti-Cr-Si Type Alloys Neutron Irradiated Around 400℃"Effects of Radiation on Materials,19th International Symposium,ASTM STP 1366. STP 1366(印刷中). (2000)