1998 Fiscal Year Annual Research Report
非等方圧力分布を持つプラズマの三次元MHD平衡及び安定性解析
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10780309
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
市口 勝治 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (90211739)
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Keywords | 非等方圧力分布 / 三次元MHD平衡 / VMECコード / エネルギー汎関数 / CGLモデル |
Research Abstract |
今年度の研究では、非等方圧力分布を持つ三次元MHD平衡計算のための考察を、VMECコードを拡張する観点から行った。従って、非等方圧力分布でのMHD平衡の式をVMECで使用されているスキームにいかに近づけるかが重要であり、以下の点を明らかにした。 1. 圧力テンソルにCGLモデルを用い、磁場に垂直及び平行な圧力成分が磁気面量と磁場の絶対値だけの関数であることを仮定すると、MHD平衡に対する式は等方圧力の場合と類似の形となる。その結果、VMECコードで利用されている性質である、独立な方程式が2つしかないということが非等方圧力分布の場合でも保持されている。 2. 上記の方程式は、シャフラノフの手法を用いることによって、エネルギー汎関数の第一変分から導出することができる。このとき、得られるオイラー方程式は一次従属であるという等方の場合と同じ性質を持っているので、VMECコードで利用されている数値的手法である、解のフーリエモード数を最小にするようにポロイダル角を決定するという方法を採用することができる。 3. MHD平衡を与えるエネルギー汎関数の表式と各圧力成分に対する変分の経路を与える式には、一定の自由度があることを示した。 来年度では、このシャフラノフ流の変分形式に対応するクルスカルーカルスラッド的な変分形式を導出し、VMCコードの変更を目指す。さらに、この非等方圧力分布を持つMHD平衡の安定性を調べるコードを、簡約化MHD方程式に基づいたRESORMコードを改良することによって開発する。
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