1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10780330
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
巣山 弘介 島根大学, 生物資源科学部, 助手 (70284023)
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Keywords | 河川 / 付着性微生物 / 農薬 / 影響 |
Research Abstract |
1. 島根県松江市郊外の水田地帯を流れる河川を調査地とし、人工付着基材(ガラス、モルタル製の板など)を設置し、その上に新たに付着した微生物を捕捉した。このようにして得た微生物試料を用いて以下の実験を行った。 2. ATP測定装置を用いて付着性微生物のバイオマスを測定するための方法を検討した。その結果、付着基材ごとトリクロロ酢酸溶液に浸漬し、冷蔵条件で数時間放置することにより付着していた微生物中のATPのほぼ全量が抽出されると考えられた。これにより、付着性微生物のバイオマス簡便、迅速、精密かつ正確に測定することが可能となった。 3. 付着性藻類のバイオマスを測定するための方法を検討した。その結果、付着基材ごと100%エタノールに浸漬し、冷蔵条件で1昼夜放置することにより付着していた藻類中のクロロフィルのほぼ全量が抽出されると考えられた。これにより、付着性藻類のバイオマスを簡便、迅速、精密に測定するとこが可能となった。 4. 付着性微生物のエステラーゼ活性を測定するための方法を検討した。その結果、付着基材ごとフルオレセイン2酢酸溶液に浸漬し、30℃で数時間培養することにより付着していた微生物のエステラーゼ活性を簡便かつ迅速に測定できた。これにより付着性微生物の有機物分解活性の指標を得ることが出来ると考えられた。 5. 農薬を含む溶液に付着基材を浸漬し、バイオマスおよびエステラーゼ活性に及ぼす影響を2〜4で述べた手段を用いて数量化する方法を確立した。
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