1998 Fiscal Year Annual Research Report
建築電磁環境向上のための電波吸収体の評価方法と開発
Project/Area Number |
10780340
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
河辺 伸二 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (20252314)
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Keywords | 電磁環境 / 電磁吸収体 / フェライト / カーボン |
Research Abstract |
建築電磁環境は複雑化・多様化し、高層建築物によるTVゴースト現象や、携帯電話による高度医療機器の誤動作が社会問題となっている。この改善策の一つとして壁面にフェライトタイルを貼り不要な電波を吸収する方法がとられている。さらに次世代電波吸収体としてフェライトやカーボンを混入したセメントモルタルの電波吸収体の実用化が図られている。 本研究は、平行二線線路測定法を用いて、フェライトやカーボンを混入したセメントモルタルの電波吸収体のTV電波吸収特性に与える影響について検討を行った。 平行二線線路測定法とは、2本の線路に沿って入射波と反射波の合成波である定在波が発生しており、定在波の大きさを電圧として測定し、この電圧最大値と最小値から電圧定在波比を求め、電波吸収量を算出する方法である。 研究条件は、 (1) Ni-zi系フェライトの粒径は5mm以下、フェライトセメント比は5.0とする。 (2) ピッチ系カーボンの繊維長は3mm、繊維直径は18μmとする。 (3) フェライトはセメントに混入してモルタル板とし、カーボンはシートにして、フェライト混入セメントモルタル板に挟む。 研究の結論、以下のことが言える。 (1) フェライトモルタルにカーボンファイバーシ一トを組み合わせることによって、電波吸収特性の向上が図れる。 (2) 組み合わせ方によっては、所用の周波数帯に高い電波吸収特性を持つ薄型の電波吸収体の作製が可能である。
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Research Products
(1 results)