1998 Fiscal Year Annual Research Report
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10780361
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Research Institution | Suntory Institute for Bioorganic Research |
Principal Investigator |
島本 啓子 (財)サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (70235638)
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Keywords | グルタミン酸トランスポーター / 興奮性アミノ酸 / 取りこみ阻害 / ヒドロキシアスパラギン酸 |
Research Abstract |
グルタミン酸トランスポーターはダリア細胞や神経終末に存在し、グルタミン酸による神経伝達を終焉させると共に、シナプス内のグルタミン酸濃度を常に低く保つことで興奮毒性から守っている。これらのトランスポーターの役割を調べるためには阻害剤が不可欠であるが、既知阻害剤の多くは競合基質であり、輸送に伴うイオンの流れは止めることができなかった。我々は基質であるDL-threo-β-ヒドロキシアスパラギン酸(THA)をリードとし、水酸基にかさ高い置換基を導入することによりブロッカーとして、トランスポーター電流を遮断できることを見いだした。置換基として化学的に安定なベンジル基を導入したDL-TBOA(threo-benzyloxyaspartate)を合成したところ、ヒトEAAT1,2,3に対して今までで最も強力なブロッカー活性を示した。グルタミン酸トランスポーターはグルタミン酸に対しては高いL-選択性を示すが、アスパラギン酸・THAに対してはD,L-体が共に強い親和性をもつ。TBOAについても立体選択性を調べるために、セリナール誘導体を原料にした光学活性体ヒドロキシアスパラギン酸誘導体の合成経路を開発し、各異性体の活性を調べた。その結果、L-threo体が最も強いものの、D体やerythro体にも取り込み阻害活性が見られた。これらはいずれもブロッカ一として働いた。さらに、置換基の大きさの効果を調べるために、置換基がメチル基・ナフチルメチル基の化合物も合成し、その阻害活性を調べた。これらはいずれも強い阻害活性を有していた。また、これらのTHA誘導体はグルタミン酸受容体にはほとんど作用せずトランスポーターに選択的であり、トランスポーター研究の重要な試薬となることがわかった。現在は置換基の位置を特定することでサブタイプ選択的なブロッカーを開発することを目指している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Shimamoto: "α-threo-β-Benzyloxyaspartate, A potent blocker of excitatory amino acid transporters" Molecular Pharmacology. 53. 195-201 (1998)
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[Publications] H.Tsujishima: "Phofocycloaddition of α.β-unoatrnated-γ-bactam with ethylene. Synthesis of conferetional sestucted glutamate analogs" Tetrahedron Letters. 39. 1193-1196 (1998)
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[Publications] H.Tsujishima: "Intramlecular〔2+2〕photocycloaddition of fumananic acid later derivatives" Heterocycles. 49. 73-78 (1998)
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[Publications] K.Shimamoto: "Competitive blockers for the glutamate laspantate transporter" Neurochemical Research. 24. 139-140 (1999)