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1999 Fiscal Year Annual Research Report

イオン輸送と共役した分子内回転機構の解明

Research Project

Project/Area Number 10780406
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

井原 邦夫  名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助手 (90223297)

KeywordsF型ATPアーゼ / V型ATPアーゼ / A型ATPアーゼ / cサブユニット
Research Abstract

F型ATPアーゼに見られるcサブユニットのサイズは、成熟型で70-100アミノ酸であり、膜を2回貫通した状態で存在する。このcサブユニットが集合(10-12分子)して環状構造をとりプロトン通路を形成すると同時に、プロトン駆動力をγサブユニットの回転運動に変換する重要な機能をはたしている。一方、V型、A型ATPアーゼでは、このcサブユニットのサイズが2回膜貫通型だけでなく、4回膜貫通型や6回膜貫通型のものが存在する。構造の類似性から、これらのF,V,A型ATPアーゼは、H^+やNa^+の電気化学的ポテンシャル差とATP化学エネルギーの相互変換酵素として似たような動作機構で機能していると推定される。平成10年度で、F型ATPアーゼのcサブユニットのサイズを人工的に、2倍(4回膜貫通型)、3倍(6回膜貫通型)に変化させた時、2倍型は機能するが、3倍型はその活性が1/10以下に低下すること、およびV型に見られるように2倍型のcサブユニットの前半の活性アスパラギン酸残基をアスパラギン残基に置換した時、全く活性が見られなくなることを明らかにした(投稿準備中)。しかし、このV型cサブユニットを持つF型ATPアーゼの機能を抑圧する変異株は単離できなかった。平成11年度は、同じ2回膜貫通型cサブユニットを持つ高度好塩菌のA型ATPアーゼを用いて、(1)種々の高度好塩菌のcサブユニットのサイズを調べる事と、(2)膜貫通サイズの変化と機能の関係を調べる実験を行った。その結果、(1)高度好塩菌という狭い種の中でも、2回膜貫通型と4回膜貫通型が存在すること(2)cサブユニットのサイズの変化には関係なく機能することが明らかになった。さらに、サイズの違いと共役イオンの関係、ATP合成/水解の方向性との関連について研究を進めている。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] K.Ihara et al.: "Evolution of the Archaeal Rhodopsins"Journal of Molecular Biology. 285・1. 163-174 (1999)

  • [Publications] Y.Mukohata et al.: "Halobacterial Rhodopsins"Journal of Biochemistry. 125・4. 649-657 (1999)

  • [Publications] R.Yatsunami et al.: "Molecular cloning of Ai-ATPase gene from extremely halophilic arhaeon"Nucleic acids Symposium Series. 42. 75-76 (1999)

  • [Publications] 井原 邦夫(分筆): "古細菌の生物学(第12章,第13章)"東京大学出版会. 206-238 (1998)

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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