1998 Fiscal Year Annual Research Report
定向性進化の原理を利用したアミノ基転移酵素の基質特異性の変換
Project/Area Number |
10780427
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
矢野 貴人 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40239827)
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Keywords | 進化分子工学 / タンパク質工学 / 分子進化 / 基質特異性 / アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ / Directed evolution |
Research Abstract |
1. Directed evolution(進化分子工学)により、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのβ-分枝鎖アミノ酸に対する触媒効率が、野生型酵素と比較して、約200万倍増大した変異型酵素を得た。過去十数年にわたるタンパク質工学の研究において、これほど顕著な基質特異性の変換を達成した例はなく、Directed evolutionが方法論的にいかに強力であるかを裏付けている。 2. 進化した酵素には、計17アミノ酸残基に変異がみられた。興味深いことに、その17残基のうち、基質と直接相互作用が可能な位置に存在するものは1残基のみであった。他の残基に関しては、どのような機構で基質結合に影響を与えるのかは全く不明であった。 3. 進化した酵素とバリン類似物質との複合体の構造をX線結晶解析により調べた。Directed evolutionによって得られた酵素の立体構造の解明は、本例が最初である。その結果、17残基の変異により 1) 酵素のドメイン構造とサブユニット間の配置が変化していた。 2) それにより、基質結合部位を含む活性部位の構造が変化していた。 ことが判明した。 4. 現在、変異残基・構造変化・活性変化の間の関係を詳しく解析中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yano,T.: "Directed evolution of an aspartate aminotransferase with new substrate specificities" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 95・10. 5511-5515 (1998)
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[Publications] Oue,S.: "Redesigning the substate specificity of an enzyme by cumulative effects of the mutations of non-active site residues" J.Biol.Chem.274・4. 2344-2349 (1999)