1998 Fiscal Year Annual Research Report
線虫を用いた低分子量G蛋白質の標的蛋白質の機能解析
Project/Area Number |
10780443
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
門田 裕志 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (10294282)
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Keywords | PKN / IQGAP / Rho / Cdc42 / 神経 / 線虫 |
Research Abstract |
Rhoファミリーは、細胞骨格や細胞接着を介して細胞形態や細胞運動を制御していることが知られている。近年多数のグループの精力的な解析により、Rhoの標的蛋白質が多数同定されてきた。Rhoの標的蛋白質として、PKN,Rho-キナーゼといった蛋白質リン酸化酵素とミオシンフォスファターゼのサブユニット(MBS)を、Cdc42/Racの標的蛋白質として、IQGAPを我々は単離してきた。その詳細な機能を解析するために、線虫C.elegansを用いて解析を進めた。まず、申請者の所属するグループが、世界に先駆け哺乳類細胞において低分子量G蛋白質Rhoの標的蛋白質として同定したプロテインキナーゼ、PKNに関しては、そのcDNAクローニングに成功した。また、線虫Rhoファミリーと相互作用することをリコンビナント蛋白質を用いて明らかにした。また、申請者の所属するグループは、これまでにaffinity columnを用いてCdc42とRacの共通の標的蛋白質としてIQGAPを同定している。このIQGAPに関しても線虫ホモログのcDNAをクローニングに成功した。また、特異的に線虫IQGAPを認識する抗体の作成にも成功しており、その抗体を用いた免疫染色により、線虫IQGAPホモログが、神経系において発現していることを見い出した。 以上本年度の研究計画はほぼ達成することができたと考えている。
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