1998 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達物質放出に関与する線虫UNC-18ファミリーの機能解析
Project/Area Number |
10780484
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
安藤 恵子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40221741)
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Keywords | unc-18 / GFP(Green Fluorescent Protein) / エピトープタギング法 / 神経伝達物質放出 |
Research Abstract |
本年度は、1)エピトープタギング法に用いるトランスジェニック線虫の作出、2)線虫unc-18関連遺伝子のcDNA解析および発現解析、3)逆遺伝学解析のためのノックアウト線虫作成法の改良を行った。 【トランスジェニック線虫の作出】 unc-18遺伝子のコード領域にGFPcDNAをin frameで挿入したコンストラクトを2種類作成し、unc-18変異体をレシピエントとしてトランスジェニック線虫を作出した。一方のトランスジェニックストレインではunc-18発現細胞でGFPの蛍光が観察され、表現型の回復も認められた。従ってUNC-18/GFP融合蛋白質がin vivoで正常に機能発現していると考えられ、このストレインを用いてエピトープタギングによるUNC-18結合蛋白質の同定を行う予定である。 【unc-18関連遺伝子の解析】データベース検索により、線虫ゲノム上で5つのunc-18関連遺伝子を同定し、そのうち1つの関連遺伝子(B0303.9)について全長cDNAクローンを単離し塩基配列を決定した。さらにGFPをレポーターとして発現解析を行ったところ特定の神経細胞と腸管の細胞で発現していることを見い出した。 【逆遺伝学的解析】unc-18関連遺伝子およびUNC-18結合蛋白質遺伝子の逆遺伝学的解析を行うためノックアウト線虫の作成は必須であるが、現在行われている欠失変異体の分離法は頻度が低く多大な労力を要するという難点がある。そこで化学変異原TMP/UVを用いた欠失変異体の分離法を改良し、従来の50-100倍の頻度で目的とする変異体を分離する方法を確立した。現在unc-18関連遺伝子のノックアウト線虫の作成を進行中である。
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