1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10780502
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
森田 光洋 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (50297602)
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Keywords | 遺伝子発現 / イメージング / 神経回路網 / レポータージーン |
Research Abstract |
Neuron Specific Enolase (NSE)、Glial Fibrally Acidic Protein(GFAP)遺伝子について、神経細胞およびグリア細胞特異的な遺伝子発現が報告されている発現調節部位をPCR法によりクローン化し、Green FluorescentProtein(GFP)をレポーターとしたレポータージーンベクターに組み換えた。さらにこれらベクターの活性を検討するため、ラット大脳皮質由来の初代培養細胞系にリポフェクション法によって遺伝子を導入する系を確立した。以上の系を組み合わせ、神経細胞、グリア細胞を特異的に蛍光標織する系の確立を検討しており、現在、グリア細胞についてはほぼ成功している。神経細胞については、GFPによる蛍光標識後、抗MAP2抗体等を用いた免疫組織化学的検討を行い、標識の特異性について詳細を検討中である。瑣在、さらに抑制性神経細胞を特異的に標識知ることを目的としてGlutamic Acid Decarboxylase(GAD)遺伝子の発現調節部位について遺伝子のクローン化等を進めている。また、GFPによる標識後、通常のカルシウム蛍光指示薬fura2-AMによって染色し、細胞内カルシウム測定を行い、画像解析によって標識された細胞の示したカルシウム応答を差別化して測定することに成功している。一方、GFPと各種カルシウム指示薬とのFluorescence Resonase Energy Transfer(FRET)等による相互作用について検討するため、各種GFP変異体についてバクテリアにおける大量発現系を確立しつつある。すでに遺伝子の組み替え等は終了しており、より効率的な遺伝子産物の回収、精製について現在検討中である。この検討段階において、カルシウム指示薬およびカルシウムイオンと共雑タンパク質によって白色沈殿を生じることが判明し、この問題を回避するためにも、純度の高いGFPタンパク質を得ることが重要である。
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