1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10780528
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊藤 聡志 宇都宮大学, 工学部・情報工学科, 助手 (80261816)
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Keywords | 回折型映像法 / ホログラフィ / MRI / NMR / NMR高速イメージング / 3次元イメージング |
Research Abstract |
[画像再構成アルゴリズム] ホログラフィの原理を利用した映像とは,回折現象に基本をおいた映像法である.提案するフレネル回折型映像法の信号から映像を再構成するには,逆フィルタリングの手法が使用できる.このときに得られる被写体の情報量は,被写体関数のフーリエ空間では放物線の軌道上に分布する.よって,血管像のように奥行き方向にオクルージョンの少ない対象に対しては有効であることがわかった. [計算機シミュレーション] 計算した磁界分布を使用して得られるNMR信号を数値的に計算合成し,再構成するシミュレーションを行った.その結果,2次元の信号収集で得られる信号から,再構成時に使用する遠近パラメータを変えるだけで焦点面の異なる映像を得ることができ,立体的な認識を可能とする結果が得られた. [コイルシステム設計・製作] 3次元空間を回折する波面と同形のNMR映像信号を得るためのコイルシステム設計を行った.従来の2次元フレネル変換映像法のコイルシステムを参考にして,3次元的に波面が回折する式を模擬する磁界分布を発生するコイルシステムの設計を行った.その結果,目標とする磁界分布を得ることができた. この設計を基に,コイルシステムの製作を行った.各コイルが発生する磁界は,ほぼ計算通りであることが計測により分かった. [イメージング実験] 製作したコイルシステムを使用したイメージング実験を行った.対象となるファントムは血管を模擬したチュープとした.結果,計算機シミュレーションと同様に,2次元のデータ収集でありながら,計算機上で映像化パラメータを変えるだけで,深さ方向の焦点位置が変わり,立体的な物体の認識を可能とする結果を得ることができた. 平成10〜11年度の研究により,ホログラフィの原理を利用したNMR映像法が原理的に可能であることが明らかになった.
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Research Products
(2 results)