1998 Fiscal Year Annual Research Report
複数の色刺激の同時提示によるVEPを用いた簡易色覚特性計測法の開発
Project/Area Number |
10780543
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
百瀬 桂子 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (60247210)
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Keywords | 非線形システム解析 / 視覚誘発電位 / 色覚 / 短時間計測 / 反対色応答 / バイナリ汎関数級数展開 / 色チャンネル |
Research Abstract |
本研究では、短時間で安定した色覚応答を得ることのできる実用的な色応答検出法の提案とその妥当性の検証を目的として、研究代表者これまでに検証してきた視覚誘発電位(Visually Evoked Polential:以下VEP)の非線形解析手法による色応答抽出法の実用化を検討した。本年度は、まず短時間でより多くの安定した色覚応答を得るための色刺激条件について検討した。 1. 刺激系列長の改善:色刺激を入力、VEPを出力とみなす非線形システムのパラメータは、提示した色により変化する(Momose et.al,1995,1996)。この特徴は、1色につき約2分間の刺激に対するVEPを解析して得られる。そこで、より短い刺激長のパラメータ変化の特徴について、健常者2名を対象として検証した。その結果、約1分弱の刺激長でも、2分間の刺激と同様の安定したパラメータの特徴が得られることが明らかとなった。 2. 複数色提示に関する考察:複数の色に対する特性を一度の刺激で検出する手法を提案し、多入力-1出力の非線形システムの入出力関係(多入力におけるバイナリ汎関数級数展開式)についてシミュレーションと考察を行った。その結果、各入力に対するパラメータは推定可能であることを確認できた。しかしながら、同時提示した色に対する応答は相互に影響をおよぼしあうと予測され、VEPパラメータが正しく推定されるかという点には疑問が残った。この点は、実測により確認する必要がある。 3. 刺激装置の開発準備:次年度のVEP実測に向けて、1.2.で明らかにした刺激条件を実現するCRT刺激装置構築のための調査を行った。
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