1998 Fiscal Year Annual Research Report
3次元MRタギング画像撮影法と左心室心筋壁運動解析法の開発
Project/Area Number |
10780546
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
浦山 慎一 国立循環器病センター研究所, 放射線医学部, 室員 (10270729)
|
Keywords | MRタギング法 / 3次元画像 / シネ画像 / 左心室心筋壁運動 / バースト法 / M系列 / Legendre系列 |
Research Abstract |
通常のMRタギング画像撮影では、撮影法としてセグメンテッドKスペース法が用いられ、一断面の画像を撮影する時間は20秒程度で済む。しかし、同手法を使って3次元MRタギング画像撮影を行うと撮影時間はおよそ30分となり、その間の呼吸の影響や体動を考えると現実的ではない。そこで今年度は、撮影時間の短縮のための高速撮影法の開発を行った。 今年度手掛けたのはバースト法と呼ばれる手法で、この手法を用いると撮影時間をほぼ半分に短縮することができ、また同じく超高速撮影法であるEPI法に比べて磁化率アーティファクトの影響の小さい画像を得ることができる。この手法の特徴は連続したN個のRFバルスで生体内のプロトンを励起することであるが、RFパルスの位相が同一の場合は励起されるプロトン量がきわめて少なくSNRが低いという問題がある。今、n番目ののRFパルスの位相をφn(φnは0度か180度)とすると、ピクセル内でのread-out方向のプロトンの励起プロファイルは複素数列{exp(iφn)}のパワースペクトルで近似できる。画像のSNRを増加させるには、出来るだけ全てのプロトンが同程度に励起すればよいため、パワースペクトルが出来るだけ一定となるような±1の数列を求めれば良い。そこで、パワースペクトルが一定であるような列が白色雑音であることに注目し、白色雑音となる数列の簡単な生成法として、1) M系列と2) Legendre系列を用いた方法を提案した。 今後は、マルチスライスバーストやナビゲータエコー法を用いたシーケンスと、それらによって得られたタギング画像の解析ソフトウェアパッケージの開発を行う予定である。
|