1998 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔的救急処置指示場面における言語と身体の組織化に関する会話分析的研究
Project/Area Number |
10831002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山崎 敬一 埼玉大学, 教養学部, 教授 (80191261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池谷 のぞみ 東洋大学, 社会学部, 講師 (10297723)
行岡 哲男 杏林大学, 医学部, 助教授 (00182668)
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Keywords | エスノメソドロジー / 会話分析 / ヴィデオ分析 / 救急医学 / 遠隔医療 / 協同作業 / CSCW |
Research Abstract |
この研究は、実際の救急医療場面でのフィールドワークに基づいて、新しい救急医療システムを、エスノメソドロジー的会話分析、救急医学及び情報科学の三つの側面から研究することを目的とする。平成10年度は、次の研究を行った。 一つは、電話での心肺蘇生の遠隔指示実験である。この実験では、心肺蘇生練習用の人形を用い、電話によって、人工呼吸と、心臓マッサージの指示を行った。こうした実験において、電話における遠隔的な指示においては、指示の空間的・身体的・時間的な組織において、大きな問題が生じることが示された 二つめは、HMDやレーザーポインターを用いた遠隔指示の分析である。われわれは、未来の救急医療システムとして、高速通信網を使った画像通信を考えた。そこで画像通信を用いた、遠隔的作業指示システムの開発と、そのシステムを用いた人々の言語と身体の組織化を研究した。この研究においても、実際にシステムを使った心配蘇生の実験を行った。特に、HMDを用いたシステムはその有効性が確かめられた。 三つめは、大学の救急救命センターのフィールドワークである。特に、患者に関する情報がどのように伝えられ救急救命センターの組織の中で、どのように組織化されるかを研究した。特にホットライン、カンフェレンスの研究を行った。こうした研究において、上述のような実験的研究だけでなく、救急救命センターという実際の社会組織の中で、救急処置指示という具体的な言説の分析を行うことの重要性が示された。
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Research Products
(1 results)