2000 Fiscal Year Annual Research Report
笑いの話芸の談話構造と大阪方言の談話的特徴に関する研究
Project/Area Number |
10831004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾上 圭介 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90092171)
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Keywords | 話芸 / 談話構造 / 大阪方言 / 笑い / 漫才 / 会話 |
Research Abstract |
1.漫才、落語、喜劇などの大阪の話芸の音声資料を収集して文字化した。 2.上記文字資料と、既に活字になっている上方落語の文字資料とを合わせて分析し、笑いをもたらすために有効な大阪らしい会話の型をいくつか抽出した。 3.上記の数種の「会話の型」と笑いの質との関係、時代的変化を調べるため、昭和30年代(第1期漫才黄金期)と昭和55年〜60年(第2期漫才黄金期)に分けて、コンビ毎の「会話の型」出現の頻度を調査した。この調査、分析は現在も継続中である。 4.漫才を中心とする笑いの話芸に出現する上記「会話の型」のうち、大阪の人の日常会話にもよく現れるもの(A類)とそうでないもの(B類)とを区別した。 5.漫才や笑いとは離れて、大阪方言の談話的特徴を分析した。 6.上記「会話の型」A類と大阪方言の一般的な談話構成の特徴とがどのような関係にあるかをある程度分析した。この分析は現在も継続中である。 7.笑いをもたらすための演芸的創作として上記「会話の型」B類に注目し、大阪方言という言語的環境とその「会話の型」との関係について、現在考察している。
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Research Products
(1 results)