1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10835002
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 親次 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (90162437)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 利之 山形大学, 工学部・電子情報工学科, 助教授 (90191288)
森田 展彰 筑波大学, 社会医学系, 講師 (10251068)
|
Keywords | Facial expression / perception / mental / communication / emotion / factor analysis / Noh mask |
Research Abstract |
不適応児童と児童の表情認知の差異を調査するための第一段階として、能面画像をコンピューターに取り込み、能面を用いた表情認知の実験のためのプログラムを作成した。被験者を健常成人に限定して能面を用いた表情認知の実験が実蕪され、結果が検討された。対象者は、精神疾患の既往歴がない健康な男性15名(23〜61歳)であった。被験者はCRT上に1項目ずつ提示された12の感情項目と引き続き一枚ずつ提示された上下方向に異なる傾きの15枚の能面画像を個々に照合し、提示された能面が提示された感情を表出しているかどうかを「はい」「いいえ」で評定した。各能面画像に対する反応と反応時間はほぼ一定であり、各感情項目についての反応と反応時間はばらつきがみられた。被験者は、能面画像の傾き角度が変化するにつれ様々な感情を見いだした。しかし、被験者は「不気味」の感情は能面画像からはほとんど認知しなかった。15枚の能面画像は因子分析を用いて解析され、3因子が抽出された。12の感情項目は因子分析を用いて解析され、5因子が抽出された。因子分析の結果、能面画像は9画像とし、感情項目は9項目に簡易化されることが可能であることがわかった。以上により、平成11年度に計画している、児童、不適応児童に行う能面を用いた表情認知の実験の準備が完了した。これまでの研究成果は、Seiko Minoshita,Shinji Satoh,Nobuaki Morita.Akihito Tagawa and Tadashi Kikuchi,The Noh Mask Test for analysis of recognition of facial expression;Psychiatry and ClinicalNeurosciences Vol.53,No.1,Fcb,1999(in press).に掲載が確定している。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Shinji Satoh: "The Noh Mask Test for analysis of recoghition of facial expression" Psychiatry and Clinical Neurosciences. 53、1(in press). (1999)
-
[Publications] 山下利之: "ファジィ推論による能面の表情認知の研究" 人間工学. in press. (1999)