1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10835006
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松尾 崇 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00165771)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 圭治郎 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (00257411)
|
Keywords | フラクタル / 脳波 / 感性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、フラクタル性を基盤にして、新葉、桜、紅葉などのパターンがどのようにヒトの感性に影響をおよぼすかを明らかにすることである。よって、四季の自然のパターンの写真撮影およびビデオ撮影を行った。写真撮影した2次元パターンに対しては、ボックス・カウンティング法によりそれらのフラクタル性(自己相似性)を調べた。その結果、サクラの花、新葉、紅葉は、2桁の観測スケールでフラクタル性を持つ場合のあることが明らかになった。特に、それぞれ8点の写真から最も「美しい」と判断されたサクラの花、新葉、紅葉の写真は、広いスケールでフラクタル性をもつことが明らかになった。 上記の心理学的は方法に加えて、脳波による生理学的な感性評価を行うために,感性解析システムによる検査を試みた。このために防音室を整備し、一定の環境で脳波の測定および心理学的測定ができるようにした。脳波を、あらかじめ測定した感性スペクトルデータベース(怒り、悲しみ、喜び、リラックス)と比較することにより分析し、被験者の心理状態を定量的に評価した。いろいろな状況で測定した結果、円筒物体の握り安さの評価は、各個人の感性スペクトルデータベースを作成することにより評価可能であることが分かった。これを基に、自然界のパターンを被験者に見せ、脳波の特性を分析した。しかしながら、現在までのところ、フラクタルパターン特有の感性は見いだされていない。この理由の1つは、映像を見たり、音を聞いたりする時点で脳波に大きな変化があり、これがノイズとなってしまうことである。測定環境、方法、脳波測定位置など条件をいろいろに変えて測定する必要がある。
|
Research Products
(2 results)