1998 Fiscal Year Annual Research Report
総合画像品質に基づく液晶ディスプレイの視野角特性の評価方式
Project/Area Number |
10835009
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
下平 美文 静岡大学, 工学部, 教授 (30022247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 剛介 静岡大学, 工学部, 助手 (80293603)
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Keywords | LCD / 視野角 / 画像品質 / 色再現 / 彩度 / 主観評価実験 |
Research Abstract |
液晶ディスプレイ(LCD)は画面を見る角度、つまり観視方位角が正面を0度として、大きくなるにつれてその画質が劣化する。この現象は一般に、LCDの視野角特性として知られ、これを改善するために多くの努力が払われている。この視野角特性の要因として、中間調再現特性、色再現範囲やコントラストの変化、黒反転現象などが挙げられる。しかし現在、LCDの視野角の定義には、実質的にコントラストのみが使われており、他の画質劣化要因については定義されていない。このようなLCDの視野角の定義方法は不適切であり、この定義は総合画質に基づいて行われるべきである。そこで、本研究では、中間調再現特性、コントラスト、色変化、黒反転現象の4つを考慮に入れた、新しい視野角の定義方法を提案する。 今研究期間中、我々は色の変化が画像品質に与える影響について調べるために、様々な色再現範囲を持つ評価画像を作成し、これに対して被験者を用いた主観評価実験を行った。その結果、色再現範囲の変化が画質に大きな影響を与えることがわかった。その中でもRed、Green、Blueの彩度を単独で変化させる場合では、Blueの彩度低減が画質に最も大きな影響を与えることがわかった。また色温度を一定に保ち、彩度を低減した場合においても、人の評価は厳しいものであることがわかった。このことより、LCDの視野角の定義には、彩度低減についても考慮に入れるべきことが確認された。また主観評価実験の結果から求められる彩度低減率と評価値の関係式は、LCDの視野角定義のパラメータになると思われる。 今後はこれらの結果をもとに、LCDの視野角特性の要因である中間調再現特性、コントラストや色の変化、そして黒反転現象が画像品質に与える影響の重み付けをし、総合画質に基づいたLCDの視野角の定義方法を確立する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Suzuki: "Influence of Color Saturation on Picture Quality" Proceedings of The 18th International Display Research Conference. 163-166 (1998)
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[Publications] 鈴木貴博: "ディスプレイの色再現範囲に対する画像品質" 電子情報通信学会技術報告. EID98-122. 73-78 (1999)