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2000 Fiscal Year Annual Research Report

ウスコケムシの形態進化は環境要因と相関するか

Research Project

Project/Area Number 10836002
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

馬渡 駿介  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50096913)

Keywords鳥頭体 / 仮面形卵室 / 相同形質 / 調整嚢囗 / 付着物 / ウスコケムシ
Research Abstract

本年度は以下の成果を得た。
ハンブルグ大学からフランクフルトのゼンケンベルグ自然史博物館に移ったヨアヒム・ショルツ博士が2名の大学院生を伴って5月に来日した。彼らと約1ヶ月間にわたって国内の沿岸地域を回り、採集および調査を行った。
特に、昨年発見した、仮面型卵室が発達してくるにつれて調整嚢口が覆われてしまう種について重点的に標本を集めた。海域によってそれらの標本上を覆う付着物の種類および被覆程度は様々であったが、成熟群体では調整嚢口近くの鳥頭体は発達した仮面形卵室の下端部によってじゃまされ、機能していない例が多かった。このことは、鳥頭体はすべての種において表面清掃の役を果たすわけではないことを示唆する。つまり、形態的にも種ごとにあまり変化していない相同形質においても、その機能が同じであるとは早晩結論できないことが導かれる。一般論として、形態がそっくりならばその機能の同一性を疑わないという形態学あるいは分類学の作業仮説は再考すべきである。
以上の発見は、残念ながらまだ証拠が少なく、また論理的にも完璧ではないので論文にするには早計であるが、2001年7月にダブリンのトリニティカレッジで開催される国際コケムシ学会第12回大会で講演する準備を整えている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] A.GrischenKo: "Systematics and phylogeny of the cheilostome bryogoan Doryporella"Zoologica Scrigta. 29(3). 247-264 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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