1999 Fiscal Year Annual Research Report
人体による無線機からの電力吸収量の測定法に関する研究
Project/Area Number |
10837001
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
澤谷 邦男 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60108470)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪狩 和久 東北大学, 工学部, 教務職員 (10250705)
陳 強 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30261580)
|
Keywords | アンテナ / 放射効率 / 人体ファントム / 電力吸収 / 球面走査 / 携帯電話 / 放射電力 / 移動通信 |
Research Abstract |
携帯電話やPHSなどの携帯無線機の普及に伴って,アンテナから放射された電波電力の人体への吸収が問題となっており,アンテナを設計する際に吸収電力を定量的に測定しておくことが重要となっている.本研究では,人体モデル及びその近傍に置かれた無線機を固定し,受信アンテナを方位角及び仰角方向に回転させて無線機からの電波を受信し,その電力を積分することにより高速・高精度で人体による吸収電力を測定する方法を確立すること,並びに現実に近い人体モデル(ファントム)や実際の無線機匡体上に設けられたアンテナを用いて,電力吸収の少ないアンテナ構造を明らかにすることを目指して研究を行った.その結果,以下の知見が得られた. 1.ダイポールアンテナからの放射効率を求めてランダムフィールド法による測定結果と比較し,ランダムフィールド法に比べて測定精度が高いことを明らかにした. 2.回転装置を計算機で制御することにより,放射効率測定の自動化と高速化を図った. 3.ヨーロッパの標準(COST244)で定められた人体頭部のファントムを用いて近傍のダイポールアンテナの放射効率を測定し,FDTD(Finite Difference Time Domain)法による計算結果と比較することにより測定精度の高さを示す共に,立方体ファントムと球ファントムでは人体に吸収される電力が異なることを明らかにした. 4.人体への吸収電力が少ないアンテナを得るために,八木・宇田構造のモノポールアレーアンテナ,並びに無線機内蔵型のループアレーアンテナをFDTD法により設計し,放射効率の測定を通じて効率向上を確認した.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 吉岡弘貴: "人体モデル近傍に置かれた金属筐体付きλ/4モノポールアンテナの放射効率の測定"1999年電子情報通信学会総合大会論文誌. SB-1-9. 649-649 (1999)
-
[Publications] 澤谷邦男: "人体モデル近傍に置かれたアンテナの数値解析法"1999年電子情報通信学会総合大会論文誌. SB-1-7. 645-646 (1999)
-
[Publications] Qiang Chen: "Measurement of Radiation Efficiency of Antennas in the Vicinity of Human Head Model Proposed By COST 244"1999 IEEE AP-S Int.Symp. Digest. 2. 1118-1121 (1999)
-
[Publications] 佐藤賢治: "携帯電話機用アレーアンテナの放射効率"平成11年度電気関係学会東北支部連合大会論文誌. 1D3. 109-109 (1999)
-
[Publications] 佐藤賢治: "携帯電話用単指向性アンテナの設計"第423回伝送工学研究会資料. 423. (1999)
-
[Publications] 佐藤賢治: "携帯電話用ループアンテナの設計"第428回伝送工学研究会資料. 428. (1999)