1998 Fiscal Year Annual Research Report
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10837006
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
宮越 順二 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70121572)
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| Keywords | 変動磁場 / 遺伝子突然変異 / 突然変異スペクトラム / ベンガラクトシダーゼ / 遺伝子発現 |
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| Research Abstract |
高レベル実験用ELF装置の製作については、周波数50Hz、最大出力400mTの可変磁石を用いた。この磁石の磁場空間に細胞培養可能な培養器を内臓した。実験用低レベルELF装置の製作については、可変で最大出力5mTのヘルムホルツコイルを用いた。この磁場発生装置を内部シールド型細胞培養器に内臓した。以上の装置を用いて高レベルELFによる遺伝子突然変異誘発に関して突然変異のスペクトラムについて解析を行い、また、遺伝子発現については400mTの高レベルELF曝露で陽性効果の明らかになったラット褐色細胞腫由来のPC12-VG細胞を用いてベータガラクトシダーゼ遺伝子の発現効果を5mTELF曝露で検討し、以下の知見を得た。
1.ヒト由来培養樹立細胞(Saos-2)を用いた。突然変異誘発を検索する遺伝子座として、これまで放射線や化学物質による突然変異誘発機構解明に利用され、明らかとなっているピポキサンチングアニンホスホリンボシルトランスフェラーゼ(HPRT)遺伝子を選んだ。無処理ならびに400mTのELF曝露により出現した6-チオグアニン(6-TG)抵抗性細胞に関して、それぞれ10個以上のクローンを分離し、各クローンからmRNAを取り、RT-PCR法によりHPRTのcDNAを得て、シークエンス(塩基配列分析)を行った。突然変異のスペクトラムを解析した結果、塩基置換、部分欠失(スプライシングエラーを含む)、完全欠失ならびに挿入のすべてにおいて、偽曝露ならびにELF曝露ともに差は見られず、ELF特有の突然変異は観察されなかった。
2.低レベルELFによる遺伝子発現誘発への影響に関して、ヒトVIP遺伝子のプロモーターとベータガラクトシダーゼ遺伝子を結合したキメラ遺伝子を導入したラット褐色細胞腫由来の培養細胞(PC12-VG)を用いて、磁場密度5mTで曝露し、径時的にPC12-VG細胞のベータガラクトシダーゼ活性を測定した。その結果、400mTという高磁束密度で認められた遺伝子発現の誘導が5mTでは観察されなかった。従って、ELF曝露によるベータガラクトシダーゼ遺伝子発現については、しきい値の存在が示唆され、それは5mTを超えるものであろうと推測する。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] J.Miyakoshi: "Enhanced NOR-1 gene expression by exposure of Chinese hamster cells to high-density 50 Hz magnetic fields." Molecular and Cellular Biochemistry. 181. 191-195 (1998)
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[Publications] J.Miyakoshi: "Suppression of high-density magnetic field (400 mT at 50 Hz)-induced mutations by wild-type p53 expression in human osteosarcoma cells." Biochemical and Biophysical Research Communications. 243. 579-584 (1998)
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[Publications] J.Miyakoshi: "Intracellular generation on reactive oxygen species and DNA damage in Escherichia coli mutants exposed to electromagnetic fields and X-ray." Environmental Technology. (in press).
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[Publications] J.Miyakoshi: "Effect of high-density extremely low frequency magnetic field on sister chromatid exhanges in mouse m5S cells." Mutation Reserach. (in press).
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[Publications] J.Miyakoshi: "Long-term exposure to a magentic field (5 mT at 60 Hz) increases X-ray-induced mutations." Journal of Radiation Research. (in press).
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[Publications] 宮越順二: "環境と健康(II)" (池永満生、野村大成、森本兼曩編集)、へるす出版, 15 (1998)
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[Publications] 宮越順二: "創造" 小学館, 13 (1998)
