1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10837008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東 照正 大阪大学, 医学部, 助教授 (80116087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 徹也 大阪大学, 低温センター, 助手 (90260629)
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Keywords | 精子 / 定常磁場 / 磁場配向 / 反磁性 / 磁気異方性 / 電磁気学 / 生体磁気学 / 磁場影響 |
Research Abstract |
非常に偏平な頭部と長い尾部からできているウシ精子を、電動水平磁場装置で発生させた最高1.7テスラの定常磁場に暴露した。ビデオ撮影にて形態的観察を行うと、精子は磁場に対して垂直方向に配向し、さらにその偏平な頭部を磁場に垂直に向けた。また、試料セルにレーザー光を導入し、透過光をフォトダイオードにて検出して、いろいろな磁場強度での濁度変化を測定した。これによって求めたウシ精子の配向度は、磁場強度が上がるにつれてS字状に大きくなった。 ところで、赤血球は、細胞膜の脂質二重層が持つ反磁性磁気異方性のために、その円盤面を磁場に平行に配向する。これらの点から、精子は、赤血球や血小板と同じ方向に配向することが予想されたが、結果は逆であった。 計算したウシ精子の異方的帯磁率は、赤血球の100倍以上になる。また、精子頭部だけの方が、体全体よりも強く配向することから、精子の磁場配向には頭部のDNAの磁気異方性が強く関与していると考察された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] R.EMURA (et al.): "Orientation of bull sperms in static magnetic field"Bioelectromagnetics. 21(-)(in press). (2000)
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[Publications] T.HIGASHI (et al.): "Behavior of bull sperm in strong static magnetic field"International Union of Radio Science XXVI^<th> General Assembly. (Abstracts). 627 (1999)
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[Publications] 江村 玲奈 (等): "ウシ精子の定常磁場配向"日本生体磁気学会誌. 12・1. 194-195 (1999)
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[Publications] R.EMURA (et al.): "Orientation of bull sperm in static magnetic field"The Japanese Journal of Physiology. 48・Supple(印刷中). (1999)
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[Publications] 東 照正 (等): "赤血球の磁場配向"応用物理. 67・10. 1142-1145 (1998)
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[Publications] T.HIGASHI (et al.): "Orientation of blood cells in static magnetic field"Physica B. 237-238. 616-620 (1997)