1999 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーション医学におけるインスリン抵抗性の意義に関する検討
Project/Area Number |
10838030
|
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
間嶋 満 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70165702)
|
Keywords | 運動障害 / インスリン抵抗性 / 肥満 / 体脂肪 |
Research Abstract |
[目的]平成11年度の研究目的は、運動障害者におけるインスリン抵抗性と肥満との関連を検討することである。 [対象と方法]対象は高トリグリセリド血症(血清トリグリセリド値が150mg/dl以上)を有する運動障害障害者36例である。男性24例、女性12例であり、対象例の年齢の平均は57.8歳であった。運動障害の原因としては、脳梗塞が16例、脳出血が13例、その他6例(クモ膜下出血、末梢循環障害、下肢骨折、脊髄障害)であった。運動障害の原因疾患の発病(受傷)から経口糖負荷試験施行までの期間の中央値は3.0ヶ月であった。対象例において75gr経口糖負荷試験を施行し、負荷後2時間での血中インスリン濃度が65μU/ml以上を示した症例をインスリン抵抗性有りとした。肥満の指標としてはbody mass index(BMI)を用いた。また、体脂肪の評価には腹部CTを用い、臍レベルでのCT断面像から体脂肪を測定した。 [結果]1)インスリン抵抗性有りと判定されたのは36例中13例(36%)であった。2)インスリン抵抗性有り群のBMIは25.3、インスリン抵抗性無し群のBMIは21.7であり、インスリン抵抗性有り群において有意に高いBMIを示した(P=.0009)。3)腹部CTで測定した臍レベルでの体脂肪は、インスリン抵抗性有り群で948.9ml、インスリン抵抗性無し群で677.2mlであり、インスリン抵抗性有り群で有意に高い値を示した(P=.0262)。 [結論]運動障害者におけるインスリン抵抗性の発現には肥満も関連していることが示された。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 間嶋 満: "運動障害者における心疾患への対応.不整脈が問題となる場合"臨床リハ. 8・4. 306-310 (1999)
-
[Publications] Mitsuru Majima: "The Appropriate Mode of Exercise Testing for Defecting in patients with Stroke AT"Jpn J Rehabil Med. 36・5. 333-339 (1999)