2000 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーション医学におけるインスリン抵抗性の意義に関する検討
Project/Area Number |
10838030
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
間嶋 満 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70165702)
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Keywords | リハビリテーション医学 / 運動障害 / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
[目的]1)運動障害者におけるインスリン抵抗性と肥満との関連を検討すること 2)glucose clamp法とSSPG法の有用性を運動障害者においても検討すること 3)運動障害者のインスリン抵抗性に対する運動療法の効果を検討することの3点である。[対象と方法]1)対象は高トリグリセリド血症を有する運動障害障害者12例である。対象例の年齢の平均は58.7歳であった。運動障害の原因としては、脳梗塞が5例、脳出血が5例、脊髄障害2例であった。運動障害の原因疾患の発病(受傷)から経口糖負荷試験施行までの期間の中央値は1.0ヶ月であった。対象例において75gr経口糖負荷試験を施行し、負荷後2時間での血中インスリン濃度が65μU/ml以上をインスリン抵抗性有りとした。肥満の指標としてはbody mass index(BMI)を用いた。また、体脂肪の評価には腹部CTを用い、臍レベルでのCT断面像から体脂肪を測定した。2)対象例中2例に対してglucose clamp法とSSPG法を施行し、各々の有用性を検討した。3)対象例とは異なった男性の脳梗塞患者2例(54歳、58歳)に対して4週間の運動療法を施行し、glucose clamp法を用いてその効果を検討した。[結果]1)対象例中6例(50%)にインスリン抵抗性が認められた。2)インスリン抵抗性有り群と無し群の間で、体脂肪に有意差はみられなかった。3)インスリン抵抗性の定量的測定法としてはglucose clamp法が有用と考えられた。3)4週間の運動療法によって、glucose clamp法にて測定されたインスリン抵抗性に改善がみられた。[結論]運動障害者におけるインスリン抵抗性の改善に運動が有効であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)