1998 Fiscal Year Annual Research Report
親教育プログラム開発のための基礎的研究-「親性」を育てる生涯発達的視点から
Project/Area Number |
10871048
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Research Institution | Hijiyama University Junior College |
Principal Investigator |
河野 利津子 比治山大学短期大学部, 幼児教育科, 助教授 (90249574)
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Keywords | 親教育プログラム / 両親教育 / 家族サポート / 親性 |
Research Abstract |
1. 研究の目的(今年度) 生涯発達的視点から両親教育のためのプログラム開発を目的としている本研究の第一年度は、様々なニーズに応える親教育プログラムを開発・実践してきている米国での研究レビュー・情報収集を主な目的とした。 2. 研究の結果 (1) ERIC(米国教育省による16の情報センター)の1つで、世界の幼児・初等教育に関する情報の殆どを収集しているイリノイ大学を訪問して、幼児・初等教育の第一人者であるL.Katz,B.Spodek両氏から研究方法等に関わる貴重な示唆を受け、親教育プログラムによる授業を観察する機会も得た。とりわけDr.Katz(ERIC/EECEのセンター長)からは、NPIN(米国両親情報ネットワーク)の全米レベルでの幅広い組織による情報活動の内容を、研究上の重要な手掛かりとして示唆いただいた。 (2) 親教育と家族サポートを目的とする教育プログラムとして、米国では、州レベルのPERC(両親教育情報センター)の活動も含めて、子どもの発達(年齢)や障害の種類・程度、母国語文化の背景などにあわせて、両親が(父親のものも含めて)効果的な育児や教育を行う上での知識、能カや自信を強化するためのプログラム、そういった子どもの訓練や発達を促進することを目的とするプログラム、子どもの教育ニーズにあうよう、両親の学校参加を含めて学校間の協力関係を調整することを目的とするプログラム等に、分類できることが明らかになった。 3. 次年度の課題 (1) 上記の種々の教育プログラムの目的・対象・内容などによりさらに詳細かつ体系的に分類しながら、我が国においてより必要度の高い、効果的な教育プログラムの枠組みを試案する。 (2) 子育て段階にある両親を対象として、可能な範囲で、それぞれの段階での家族支援・教育に関するニーズを明らかにするための質問紙調査を実施して、試案をより精緻化する。
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