1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本古代中世における音楽芸能の分布と伝播に関する基礎的研究
Project/Area Number |
10871052
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荻 美津夫 新潟大学, 人文学部, 教授 (80115013)
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Keywords | 舞楽 / 田楽 / 神楽 / 能 |
Research Abstract |
平成10年度の調査は、文献資料と映像資料の収集を主な目的とした。文献調査では秋田県・山形県・富山県・石川県・福井県・京都府・鳥取県・島根県の各県立図書館などにおいて、日本海側の芸能、ことに歴史的に遡り得る舞楽・田楽・能楽系の芸能の資料を中心に調査収集した。同時に以下の地域の民俗芸能を調査し、その記録を、科研費によって今年度当初に購入したデジタルビデオカメラにおさめ、映像資料を作成した。調査した民俗芸能は次の通りである。 1 平成10年9月4日 富山県射水郡下村加茂神社の稚児舞 2 同年9月15日 山形県西村山郡河北町谷地八幡宮の舞楽 3 同年9月19・20日 新潟県刈羽郡西山町物部神社・石井神社の神楽舞 4 同年12月14日 京都府八幡市石清水八幡宮の御神楽 5 平成11年2月14・15日 福井県丹生郡清水町の睦月神事・同県今立郡池田町の田楽能舞 研究課題としている民俗芸能は、4月5月の春祭りに行われるものが多く、科研申請許可以前であったこともあり、調査ができなかった。したがって、考察するには資料不足であるが、舞楽・神楽・田楽・能などの影響関係が、扇の使い方や足使い、仮面などからうかがうことができるものと推察される。
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